離れていても仕事が成立するのは、これまでに築き上げた人間関係や信頼関係があるからである。つまりテレワークとは、これまで積み上げてきた「信頼貯金」を切り崩しているだけなのだ。信頼貯金は減っていくと関係性が怪しくなっていくので、どこかの段階で実際に会う、雑談する、プライベートで遊ぶ、飲みに行くなどして、また「信頼貯金」の残高をチャージするしかない。
ところが最初からリモートで入ってくる新入社員に対しては、もともと貯金がゼロである。これは新入社員側にとっても、先輩に対する信頼貯金がゼロであることを意味する。そうした信頼貯金を積み上げるチャンスもないまま業務になだれ込んで、成立するのか。そういう心配である。
こればかりは、IT知識OKです、だけでは解決できない。その人が信頼できるかどうかを、どこでどう見るべきなのか。
プライベートで仲良くなった相手は、そこそこ信頼貯金がデカいのではないかという経験則はあるものの、じゃあ具体的にこうすれば信頼関係が高まるみたいな方法論は、経験則+精神論みたいな、意識高い系みたいなものしか存在してないのではなかろうか。いやそもそもテクニックで築き上げた信頼は、欺瞞(ぎまん)ではないのか。
米国企業のように、成果主義で雇用・解雇がスパスパ決まるような社会ならテレワークも難しくはないだろうが、日本の雇用制度は労働者の保護に手厚い。いったん雇い入れた人材は、アルバイトであろうと簡単には解雇できない。そうなれば、雇い入れる時点に全てがかかってくる。
面接すらもリモートになる中、採用担当者はITリテラシーだけでなく、信頼性の問題までも責任を負うことになる。これから能力が試されるのは、むしろ企業側ではないだろうか。
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2107/14/news079_2.html
ザイアンス効果って営業研修でも恋愛工学でも習う基本中の基本なのに何若者ぶって噛みついてるの?