2021-01-12

テレワークを求めたからクビ」 緊急事態差別に“怒り”の声

一部の企業では、正社員にはテレワークを認めるのに、非正規雇用労働者にはテレワークを認めないという差別的対応をしていると“怒り”の告発SNS上でなされている。

事務系の派遣社員ですが会社方針毎日通常出社してます

社員テレワークです。

派遣会社を通じてテレワーク相談をしたところ「そんなに家にいたいなら辞めてもらってもいい」とのことでした!

私のところも派遣ですが、同じくそう言われました。正社員テレワーク推奨で派遣は月〜金のフル出勤です。派遣の命はどうでも良いのかと悔しくなります

 これらのツイートの通り、テレワーク差別することは命の差別であり、怒りを覚えるのは当然のことであろう。

 さらに、正社員であってもテレワークを認められない事例や、求めたことを理由としたハラスメントが相次いで起こっており、非常に深刻な状況だ。

テレワークを求めたらクビ?

 だが、4月緊急事態宣言が発令された際には、こうした法を無視する企業があり、多くの派遣労働者テレワークから排除された。

 派遣会社エキスパートスタッフ派遣労働者であったAさんの事例を見ていこう。

 Aさんは、株式会社YUIDEAに派遣され、6回の契約更新を重ねて一年以上就業していた。Aさんの働く部門では、昨年3月27日から、YUIDEAに直接雇用されている社員テレワークに移行した。

 だが、昨年4月緊急事態宣言が発令され、政府派遣企業に対し「派遣労働者についても、派遣先が自ら雇用する労働者と同様に、積極的テレワーク活用をお願いいたします」との通達を出した後も、YUIDEAはAさんをテレワークに移行させなかったという。

 Aさんはその通達を示しながら、「派遣社員にもテレワークをさせてほしい」とYUIDEAに要望したが、Aさんが派遣社員からという理由拒否されたという。そればかりか、感染リスクを下げるためにAさんが2日間の休みを取得したところ、YUIDEAは、「テレワークにこだわったから」「最短で辞めてほしい」などとして、派遣切り(労働者派遣契約中途解約)したという。

 さらにAさんは派遣会社エキスパートスタッフから6月末で雇い止めされ、テレワークを望んだだけでクビにされた形だ。

テレワーク差別に立ち向かう方法

 冒頭で紹介した通り、今回の二度目の緊急事態宣言発令に際しても、テレワークから非正規雇用労働者排除する動きがすでに始まっている。

 また、正社員からも、使用者上司からテレワークへの移行を妨害されたり、テレワークをすると嫌がらせをうけたりするという相談が数多く寄せられている。

 だが、コロナ感染拡大が著しい今、テレワークできるかどうかは命にかかわる問題であり、テレワークでの差別は許されることではない。

 では、私たちテレワークについての非正規差別をどのようにやめさせることができるのだろうか。

 第一に、テレワーク差別実態を広く告発して可視化する方法がある。すでにTwitter上では、「#テレワークできない」「#テレワーク差別に抗議します」などというハッシュタグをつけたツイートが広がり始めている。

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