ひょんなことから大金が手に入り、仕事辞めて3年経ったんだけど
もともと仕事もうまくいっていなくて、友人も恋人も親もいない、歳の離れた兄弟とは音信不通、と孤独を絵に描いたような生活だったから
田舎に家買ってリフォームして、30代にして隠居するのに何の抵抗もなかった。
毎日ゲームして漫画読んで。飽きるほどゲームしてからは気が向いたら図書館で勉強するようになった。車で40分の国立大に聴講に行くのも楽しい(今年度はコロナで諦めたが)。なんだこの中年、みたいな目で見てくる子もいたが、回を重ねるうちにこっちも向こうも慣れた。高卒だったおかげで学べることは沢山ある。最近は学生のレポートの外注だとか、自由研究代行だとかにもハマっている。点数も成績も付かないのは、安心感がある。昔は勉強ができないのがコンプで逃げていたが、安全圏から宿題だけ出すのはとても楽しい。
ストレスは一切ない。ストレスからは全部逃げているから。大人になったら嫌なことも歯を食いしばってやらなくちゃならないなんて嘘だった。お金さえあればいくらでも逃げられると知った。
そういう生活を始めて、3年たった頃にふと自分が変わったことに気づいた。
まず、心がいつも凪いでいるようになった。些細なことに悩み、毎日イラついていた頃の自分が嘘のように、常に安らかな気持ちになっていることに気づいた。昔だったらクヨクヨしていたような出来事も受け流せるようになった。
それから逆に、鈍感になった。感情が大きく動くことが減った。とても悲しくならない代わりに、とても嬉しくもならない。起伏がなくなった。
良かったのは、必要なことを必要なときにストレスなくこなせるようになったこと。食事の準備も、食事も、昔は面倒で適当に済ませていたが、最近は料理も食事も楽しい。というか、楽しめるようになった。精神のキャパシティが大きいおかげか、しなくてはならないことに取り組むストレスを受け止めて、嫌いなことにも目標をもって取り組めるようになった。
そのことに気づいた瞬間は「あっ、変わった」と思わず声に出したぐらいだ(一人暮らしで独り言が多いのもある)。
しかし、反対に考えると、今までの自分は全くこういうことが出来ていなかったというわけだ。成績も振るわず、向いてもないのにグレて、底辺職で毎日イライラしながら生きていたのはこの能力がなかったからだろう。
いいじゃんそれで 毎日好きなだけ眠りまくれるのが幸せだぞ
なるほどなあ そういう生活羨ましい限りだけど、洗練され過ぎた生活だと達観して空虚さも出てきちゃってるのか