食事が取れない(一日一食程度が限界)、無理して食べても嘔吐、浅い眠り、ちょっとしたことで落ち込みやすい情緒、耐えられない逼迫感や不安感、これらの症状がもう自分の力でどうにかできる状態ではなくなり、カウンセラーの勧めもあって心療内科を受診した。
前(といっても半年以上遡るけど)の病院は1週間分の薬を出されてはい終わりだったので今回もそうならないかとどきどきしながら初診に行った。まともに話せる自信がなかったので相談したいことや自分の心情をあらかじめ紙に書いて渡したらとても褒められた。大切だからとっておいてくださいねと言われた。先生は頷きながら読んでくれて、いくつか質問した。過食で吐いちゃいますかとか、緊張しやすいですかとか色々。答える範囲で答えたら質問リストを渡されて(胸がつまる感じがあるかとか、食事はおいしいかとか、騒音が気になるかとか)、それにも答えた。
ちなみに紙を渡してからずっと泣きっぱなしだったけど先生は気にしなかった。患者が泣くの慣れてるんだろうな。私もその方が気が楽でよかった。泣いてもいいと肯定された気がしてほっとする。(余談だけどそろそろ泣くことは恥ずかしいという風潮なくなってもいいんじゃないかと思う。)
「長い間、強いストレスに晒されたせいで、ちょっとしたことで感情の振り幅が大きくなっています。小さなストレスにも弱くなってる。それに体がついていかないから辛いんです。今はガソリンの少ない車で何とか走ってる状態なんですね。食事や睡眠が不十分なせいで更にガソリンも少なくなってる」
「だから少しでも振り幅が小さくなるように、そして少しでもガソリンを増やすために、治療していきましょう」
そしてお薬なんかの相談と次回の予約をして、自分のペースで大丈夫ですからね、と念押しされて診察は終わった。
まず私は治療しましょうという言葉に不謹慎だけどほっとした。私のこの状態を一緒に治そうとしてくれる人ができたことに心から安堵した(数いる患者の一人だということは自覚しているけれど)。周りは今私がとてもストレスのかかる状況下にいることを知っているから眠れなかったり食べれなかったりするのは仕方ないと言うだけだったので、そういうこともあって、一緒に治しましょうという言葉にほっとした。
読んでもらった通り私はうつ病だとか適応障害だとかそういう病気にかかってるわけじゃない。でも、先生は治療しましょうと言ってくれた。あなただけの力では無理ですと言われたような気がして、病気じゃなくても、頼ってよかったんだと少し心が軽くなった。(気力で乗り切るのは難しいですと言われたのもかなり心にきた。)
「感情の振り幅が大きくとてもストレスに弱くなっていて、体もついていっていない状態」って人に言っても「はあ」って感じだし、たぶん自力でなんとかできる人もいるんだろうけど私には無理で、でも先生はそんな弱さを否定せず、治しましょうと言ってくれて心の底から安堵した。
感情の振り幅が大きくなって体がついていかないから苦しいって私はすごくピンときた説明だけど、これを言われてどれだけの人が理解できるんだろう。私はちょっとしたことで激しく落ち込んで頭の中がぐちゃぐちゃになって、涙が出て、息が詰まって苦しくなる感じだけど、そこから抜け出すのももう辛くて苦しくてたまらない。緊張や不安のコントロールが利かなくなってて、このどうしようもなさを周りにうまく伝えられなくて私は大変な思いをした。
でも、病院の先生ならその悩みを否定せず、理解してくれるかもしれない。何か苦しくて自分ではままならない悩みがあるなら、思い切ってカウンセリングに行ってみるのもいいと思う。
そもそも病気じゃなくても具合が悪くなることはあって、腹痛なら市販の薬で何とかできることもあるけど、心はそうはいかない。精神に作用する薬は病院でしか処方してもらえない。これだけでも精神科や心療内科にかかる意味はあると思う。(薬を飲まない治療も選べるだろうけど)少量の服薬で改善に向かうなら行かないのはもったいないと思う。(ただ先生との相性は祈るしかないので、元気なうちに近場の病院の連絡先をリストアップしておくと病院探しが楽になると思う)
まだ私の治療は始まったばかりだし、服薬も増えるかもしれないし、悪化するかもしれないし、まだ分からないことだらけだけど、治しましょうと言ってくれる人がいるのだから、自分のペースでいいから頑張ってみようと思える。明日もできることから頑張ろう。
お疲れ様でした。お大事に