2020-06-14

忘れるまで忘れない

父が死んで今日10年.



当時高校2年生だった自分は,父ががんを患っていたことは聞かされていたが,本当に父が死んでしまうということが想像できていなかった.

そんな感じの人間だったから,父の死に目には立ち会えなかった.次の日の修学旅行で背負うリュックを見に行きたいとゴネて母を連れて店に行っていたから.

そのときのことは本当に母親には申し訳なかった.今でも謝れていないけど,いつかは謝りたい.

そして父は修学旅行の前日に亡くなった.もちろん修学旅行には行けなかった.本当に悔しかった.

本当なら修学旅行に行っている期間中葬儀等のすべての行事が済んだため,修学旅行後の友達が登校する最初の日に自分も登校することができた.

正直少し学校に行きたくなかった.けど行ってよかった.

仲のいい友達はそうしてくれるだろうと想像はついたが,いつも厳しい先生やそんなに仲良くない友達までも自分お土産を買ってきてくれてた.

そのとき学校に行くときよりも帰る時のほうが荷物が多くなって,ありがたいことに帰るのに苦労したことをよく覚えてる.

正直,このときまれて初めて友達がいることのありがたさを実感した.

悲しい出来事のあとに,人生で最も嬉しいことがあって本当に助かった.みんなありがとう

4人兄弟長男だった自分は,こんなことがあったから悲しいときなりに嬉しかったけど,今考えると弟たちは本当に辛かったんだろうな.

学校を1週間くらい休んでどうしたのと友達に聞かれたりしてたのかな.そんなこと当時は考えることができなかった.ごめんね.

その後の進路は,父の死をきっかけに医療系の道に進むことに決めた.頭は別に悪くなかったけど3年生の私立短大入学した.

早く働いて母と弟たちの力になりたいとも思っていたから.

なので滑り止めが国立大学でした.もちろん滑り止めも受かったよ.

そして今は医療系の仕事に就いている.

医師ではないから直接病気を治すことはできないけど,それなりに自分仕事患者の役に立っていることは感じれるから仕事楽しい

新しい家族もできた.妻と2人の息子.

妻は高校同級生.つまり父の死を知っている.妻にも当時は本当に助けてもらった.

2人の息子もいまのところ大きな病気もなく,すくすくと成長してくれている.どんどん大きくなってね.

大学院にも入学した.

研究をして本気でこの手で医療進歩させたいと思っている.

1人目の息子が産まれる直前に妻に大学院にいきたいことを相談したが,妻は自分のことをよくわかってくれているから快諾してくれた.

そのおかげで今は仕事をしながら研究ができている.本当に感謝している.



10年でいろいろ変わったけど,自分根本にあるものは変わっていない.

人は一人では生きていけるかもしれないけれど,周りの人がいることで豊かに生きていける.

自分の周りにいる人に感謝気持ちを忘れない.

はいつかは死ぬ

言い訳で短い人生無駄にはしない.毎日したいことをして,必死に生きる.やりたいことはどのようにかしてやる.やり抜く.そして一番を目指す.

自分はこんな大切なことを知っているから,区切りの年だけど特に何も変えることもなくこれからも生きていくだろう.

きっとこの先もうまくいくと思う.父も見てくれているしね.

2人の息子もこの気持ちを大きく胸に刻んで成長してほしいな.

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