「リモートワークでは生産性が上がらない」という話がホットなようなのでプログラマである自分の経験を書く。
まず「リモートワークでは生産性が上がらない」というのは嘘で、やり方が悪い。
リモートワークを導入するならスタートアップのようなチーム型のフラットな組織ではなく、従来のマネージャが上にいる組織にすべきである。
基本的にはマネージャが中心になってタスクを整理して、分解する。
リモートワークの人にはタスクを渡して次々こなしてもらうと生産性が劇的に上がる。
つまり「考える仕事」ではなく「作業」として仕事をしてもらうのである。
これをやるために重要なポイントは「*マネージャ*が何を作るか理解して、仕様を決めて、文書にして伝える」ということだ。
「マネージャ」を強調したのには理由がある。自分はプログラマとしていくつかスタートアップを回ったがこれができないマネージャが圧倒的に多い。
このマネージャという立場はプロダクトオーナーでも、テックリードでも、CEOでも誰でもいいが、製品を作るための決定権を持っている人を指している。
もし一人でこなせないなら分担して複数人でやってもよい。
これを伝えると「スタートアップではスピードが重要なのでそんなことできない」「文書化する時間がもったいない」など言われることがある。
そういう人達が何をやってるかというと、自分の考えをまとめることはせず無駄なミーティングを設定してふわっとした状態で人を集めて
資料もろくに用意せずホワイトボードに雑な絵を描きながら説明をして、仕様の矛盾を指摘するとそこまで深く考えてないので意志決定を先送りにしてとりあえずやってみようとなることがほとんどである。
こんなことをやっている人間に「生産性」の本質など理解できないのでさっさとお払い箱にしよう。
また、このタイプの人間の本音としては「自分の考えをまとめて文書化する面倒だからやりたくない」というのがほとんどである。
まだ何をやればいいかわからない「種」を育てていくような仕事だったり、顧客とのコミュニケーションが必要な仕事、会社の運営などである。
SaaS なんかも「何を作るか決める」ことについてはリモートより顔を突き合わせた方がいいだろう。一方で、「何を作るか決めた」状態であれば
あとはフルリモートのメンバーに任せれば十分。いくら開発サイクルが速いと言ったって、2週間ぐらいは開発に専念する必要があるはずだ。
もし「1日の中で仕様が変わる」ような会社であれば、それはただただ仕事が雑なだけであってそんなことが頻繁に発生するならさっさと退職すべきである。
件の記事ではリモートワークは「ケースバイケース」「バランス」などアホなことを書いているがそんなことはない。
イモートワーク