2019-03-19

果実酒を飲み比べたくて税務署にきいてみたんだけど

知人と自家製果実酒の話をするうち、持ち寄って花見を兼ねた品評会をしてみたくなった。

自家製果実酒かわいい。漬け込む果物や酒の組み合わせは星の数ほどあるし、氷砂糖割合や漬け込む期間によっても味わいにかなり差が出てくる。短めの漬け込みならフレッシュ季節感を楽しめるし、長い間熟成した果実酒アルコールの刺激臭が影を潜め、きらめくような芳醇な香りがたまらない。自分好みに育てた果実酒を自慢してみたくもなるし、よその秘蔵っ子もぜひ味わってみたい。

しかし酒といえば酒税法。世はSNS大炎上時代、うっかりして何かの拍子に炎上する事は避けたいので、まず軽くググってみた。すると、「酒税法上、果実酒家族以外に飲ませるのはNG」「政府見解により知人への無償提供OK」の二通りの解釈に分かれているようだ。

家族以外はNG」の根拠国税庁通達によるもの(第43条第10関係2)。みなし製造適用外とされるのは、家庭での「同居の親族」が消費するためだけとされている。

「知人への無償提供OK」の根拠衆議院第166回国会での質問389号への政府からの答弁書によるもの。みなし製造適用外とされた果実酒無償で知人に提供するのは、販売ではないため違反ではないとされている。家飲み用に作った果実酒は、無償でなら親族ではない知人にあげても良さそうに見えるが、やっぱり炎上が怖いので、東京都の某税務署に問い合わせをした。結果はNGだった。

理由としては、第43項10項及び11項に対するみなし製造適用外は前述の通り、同居親族の消費目的に限ると通達されているが、政府から答弁書にある無償で知人等に提供する事は12違反ではない旨についてはまだ通達がされていないため、違反になるそうだ。

この答弁書2007年6月に発行されているので既に10年以上経っているのだが、政府合法判断したけど現場通達として降りていないので違反にしています通達が出ないと税務署としても対応ができない、との説明だった。(回答してくれた担当者も、答弁書確認できたんだけど…と困った様子だった。まあ現場とはそういうものだ、全国の担当ごとに異なる見解を出すわけにもいかないだろうしね)それなら早く通達を出してほしいものだが、既存法律運用変更に10年以上かかるのってよくある事なのか?

またそもそも前述の通達12項に触れていないのだが、この通達根拠12違反とはそういうものなのか?

早く通達出してほしいって要望とか、こういう疑問とか、どこに出せばいいんだろう。

せっかく政府からOKって明言されてるのに、10年も悪い事扱いにされているって、とても残念だ。

追記

とはいえ、さすがに10年間放置されているというのはおかしくないかともう少し調べてみたら、そもそも前述の通達は、発行日から見るに例の答弁を受けて作成されたもののようだ。それなのに知人への無償提供への12違反根拠とするのは本末転倒だし、税務署担当の人の状況説明とも異なる。もう一度きいてみようと思う。

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