前途有望な若者に、少しでも足しになればと思い自分の体験を書かせて頂く。
増田と違って勉強すら出来なかったのでそこそこのレベルの大学に入たものの、やりたい事が見つからず就職活動もたいして出来ず、卒業しても就職が決まらなかった。
当時は先の人生に悩み辛かった。
1年遅れで、知り合いのつてで趣味でやっていた事を活かしてDTP関係の仕事に就いた。
仕事はあまり苦では無かったが、やりがいは無く、その仕事の才能があるとは思えなかった。
数年働いてから、知り合いのつてでDTPの営業に転職した。とても大きな会社だったので魅力を感じたからだ。
そしてなにより、全く自分に向いていない(才能が足りない)事がはっきり分かった。
転職をする他無かった。
今思えば、そこそこのDTPの技術で就職先は見つかったかもしれないが、当時は今より就職難だったし、転職出来る希望を感じる事が出来なかった。
再び先の人生に悩み苦しんだ。
当時29歳。
追い詰められた。
自分は物作りが好きだったし、得意だった。
DTPや営業でトップを取れる気はしなかったが、物作りならいけそうな気がしたし、進路変更をするなら今しかないと思った。
最近は個人で物作りをして販売する環境が整っているしメディアにも取り上げられて一般に広まってきているが、当時はそこまででは無かったので心理的なハードルは高かった。
しかし、仕事の継続と転職は無理だと思ったので、逃げる様な心境で専門学校へ行く事にした。
物作りは漠然と得意だと思っていたが、専門学校へ行くと才能がある事が明確に分かった。
卒業してから初めの数年は時給1000円未満のアルバイトだったが、6~7年経った頃にはそのジャンルでトップレベルの職人になった。
そうなれたのは才能もあるが、学校と仕事で学んだ事を良く活かす事が出来たのも幸いした。
年収は700万前後なので、贅沢をしなければ生活には困らないし、独立して気ままにやってるのでストレスゼロで幸せに暮らしている。
まずはその能力が活かせる仕事につくのもいいと思うし、趣味を仕事にする事を目指して数年は貧乏暮しを覚悟するのもいいと思う。
29歳まで路頭に迷ったおれが、39歳で幸せに生きている。そういう人生もある。
増田が周りから出遅れていて辛いのは良く分かる。しかし暫く経てばそれが大した事では無いと気づくはずだ。
夢が無くても希望を持って生きて欲しい。