今日は録画した「特攻~なぜ拡大したのか」を見て、怒りすぎて震えながら泣いた。
以下感想文です。長いよ。
熟練兵が零戦で出撃した最初のうちは大きな戦果を挙げたけど、戦闘機が出尽くして
特攻機や訓練機を持ち出し、新兵を搭乗させるようになってからはほぼ全く命中しなくなっていた。
そのような状況は国の上層部の会議で報告されることなく、盛りに盛った戦果が語られ、
「ならば総力を尽くした特攻作戦で沖縄戦を戦おう」で沖縄もあんなことになったのに
「総力を尽くした特攻作戦で本土決戦を」って準備が進んでいたところで、原爆とかソ連参戦とかあって終戦。
もうちょっとで私たちみんな死に絶えるところだったんだよ… 会社で言ったら粉飾決算のおかげで。
いくら粉飾しても会社なら倒産するだけだけど、戦争だと国民死ぬから。
軍の偉い人は、御前会議で「特攻作戦はもう続けられない」って言えなかった理由について、
戦後「あんなに大勢の人がいるところで肚のうちを明かせるわけがない」とか言ってた
(↑「っざけんな!」と叫んで震えて泣いたのはここ)
アメリカと日本のおかしな関係についても、なんだかわかったような気がする。
戦争中に日本人を山ほど殺したのはアメリカだけど、日本人が死ぬのを承知で戦争をやめなかった、
当時の人はみんなそれがわかってたんだろう…
戦争の最中に国民から奪えるだけ奪って戦後何も返さなかった日本政府の代わりに、
ごはんを食べさせてくれたのもアメリカ。だから昨日までの敵国にやすやすと懐柔された。
これを見て特攻賛美を続けられる人を見てみたい。
特攻隊員は最後まで立派だった、日本を、愛する人たちを守るために戦った、それはわかってる。
でもそれをさせた連中は嘘つきだし現実から目を反らしつづけた弱虫だし、
連中のおかげで数千人もの特攻隊員が国の犠牲となって無駄死にしている。
命を捨てても、戦勝のために貢献することはできなかった。
「国のために戦ってくれた人たちがいるから、私たちは平和に暮らせている」という考え方も思考停止だ。
故郷を家族を守るために出征した多くの兵士が、志に反して無謀な作戦に駆り出されて無駄に命を落とし、
残された家族も無事だったとは言えない。
平和になったのはそれらの悲劇が終わってからの出来事であって、英霊たちの尊い犠牲が直接平和を
もたらしたわけではない。
私は反戦主義者だけど、世界中から戦争がなくなればいいなんてこどもみたいな夢を見ているわけじゃない。
意志決定のゆるさや現状認識の甘さという日本の組織の悪いとこが直らない限り、
「死んでも契約取ってこい!」とぶち上げて仕事した気になってる営業部長がいなくならない限り、