2013-01-02

高校二年生の弟が高校を中退した。おそらく僕のせいで

僕がこうした記事を書いているのは、僕の失敗をみんなに知ってもらうことで同じ失敗をおかさないでほしいと思うからだ。

時間があるかたはお付き合いいただきたい。

弟が高校を中退した。先月帰省したとき母にこう伝えられた。

我が家はいつもこういった重要な話は事後報告だ。

あと一年数ヶ月学校に通えばいいだけなのに、なんで今。特にいじめをうけていた訳でもないらしいのに…

母は疲れた様子でそんな話をして、彼の今後については時間をおいて考えるなんて言う、

甘すぎる展望を話してくれた。

からこの話を聞いたとき、僕は彼が高校をやめる理由について心当たりがあった。でもそれを母には言えなかった

彼が高校をやめるのはぼくのせいだ。

話は去年の梅雨に遡る、一学期最後テストの一月前

彼のテストの成績が振るわずにいてゲームばかりしている彼に僕は「将来の夢はなんかあるの?」と聞き

公務員」と答える彼に

「例えばものすごく成績がよくなっても公務員になりたいの?」と聞いた。

我が家はいわゆる下流の 家庭で、両親は金のことでいつもカリカリしているし

大学の学費、生活費自分でどうにかしなくてはならないそんな家庭だ。

そんな彼が自分自分の将来に希望をもつのは難しい。だからこそ彼に希望を与えたかった。

そして僕は僕が今いる会社の楽しさや、

友人が勤めるMがつくコンサルティングファーム凄さ

ガソリンスタンドじゃない方のGS収入についてなど

彼が知らないであろうことを教えた。

「君が知らないだけで世の中にはこんなにも楽しいことがあふれている」

「それなのに、君は今からそんなに小さくまとまろうとすることはないんだ」

「頑張れば君だってそういうステージにたてる。」

その話を聞いた彼はどうやら彼なりの答えをだし、そして希望を持った、やる気を出してくれた、

その時のテストでは学年でも上位の成績を叩き出した。

僕は彼はこれでやる気を出してくれたと感じ、次にこんな話をした。

お疲れ様、じゃあ次の目標国立大入学だ」

おそらく、これが不味かった。

偏差値が低い高校にやっとの思いで入学した彼にとって

この目標はあまりにも遠かったのだろう彼はやる気をなくし

またゲーム漬けの日々に少しずつもどっていった。

彼が我が家経済状況で大学入学を考えるのであれば

(そして、彼が望む進路にすすむなら)

国立大学入学すると言うのは妥当目標だった。

一年あれば東大は無理でも国立は行ける、

当時の僕と同じくらい努力すれば、だからこそ彼にすすめた。

彼ならそれができるとおもっていた。

だが、その目標成功体験、とくに学業での成功体験

ほとんどなかった彼にとってはとんでもなく難しい問題だったんだろう。

その結果彼は、自分が歩めると思った道を正攻法で歩むのを諦めざるをえないと考えた。

おそらくこんなところだろう。

彼が高校をやめた理由は他にもたくさんあると思うし、

ひょっとしたら本人はそうは感じていないかもしれない

でも僕はこう考える。

僕は彼に希望を示した、それが毒になった。

彼には、希望を実現するだけのエネルギーがなかった、

それに気づかず道を踏み外させてしまった。

希望は、劇薬だ。

僕はその処方をまちがえた。

このまとまりのない長文を読んでくれた方でこの事に気づいていないかたがいたら

ぜひ、頭のすみにおいておいてほしい。

自分善意でしたアドバイスが、こんなにも人の人生に影響を与えるんだということに。

今日僕は弟に会う、そしてこれから長い時間をかけて

彼が再起不能にならないよう、注意深く見守る。

たぶんこれがエセカウンセラー、エセコンサルタントとして、

自己満足に浸ろうとした僕ができる唯一の贖罪から

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