2020-01-10

過敏性腸症候群わたし

からお腹が弱く、今思えば物心ついた時から過敏性腸症候群だったのではないかと思う。

小さい頃、小学校5年生くらいまで外食をするのが怖かった。なぜなら落ち着いてトイレへ行けないから。

から(2.3歳の頃から)便秘下痢を繰り返し、お腹を壊すとなると1時間以上はトイレで苦しんでいた。

もし出先でお腹が痛くなったらどうしよう、という不安が余計に腹痛を煽る。お店へ着くや否やトイレへ駆け込み、一回の外食で3.4回はトイレへこもっていた。(だが、そういう時はお腹は痛くなるのに便は全く出ない)

トイレへ行くたび両親からはまたか大人しくしろと怒られる。それも相まってさらに私のお腹は痛くなるばかりだった。

だが、小学六年生からは親へ口答えもできるようになったり、自律神経が整ったのか外食へ出かけても腹痛を起こすことがほとんどなくなった。相変わらず便秘下痢は繰り返していたが、昔ほど酷くはなくなった。

だが、中学3年生の冬。卒業間近に悪夢が襲った。

ある授業を受けている時、突然強烈な腹痛が私を襲った。我慢しようとしたがシャーペンを握る手が汗でビチャビチャになりノートが濡れた。これはやばいと思い恥を忍んでトイレへ向かった。

だが、トイレへ向かっている途中で腹痛はすっと治った。

あれ?と思い再度教室へ戻り席へついた瞬間また猛烈な腹痛。

全身尋常じゃない汗が流れた。少しでも気を緩めば屁も身もでる、全身をガッチガチに硬直させ奥歯が割れるほど食いしばった。

だが、十数分も待たずして再度トイレへ。またしても廊下を歩いている途中で嘘みたいに便意がなくなっていく。

その日から地獄の日々が始まった。

幸い、卒業間近だったこともあり登校日も少なくなっていたのだが、試練は終わらない。

友人とバスで出かけようものなら1人だけ途中離脱。親と車に乗ってどこかへ行くこともできない。静かな場所や人が大勢いてなおかつトイレはすぐ行けない場所密室にいると強烈な腹痛に襲われた。

そのくせトイレへ向かう途中やトイレに座った途端すっと腹痛が何処かへいってしまう。

私は発狂しそうだった。というか発狂した、泣いた、わめいた。

ご飯を食べなくなり下剤を多用した。整腸剤も飲みまくった。

出すもの出せば仮にお腹が痛くなってもでるものがないと思ったし、食べ物を食べなければ便が作り出せないからだ。

そんなある日、私はこの腹痛の病名と出会った。

過敏性腸症候群

お前か!!!!!お前だったのか!!!とめちゃくちゃ感動した。

その頃はおそらくあまりメジャーものではなかったが、いろいろな情報ネットから手に入った。心療内科へ行き診断もしてもらった。

からお腹が弱いというのも原因だったのもあるが、私の場合は厳しい親も原因の1つだったようだ。

怒るとなるとかなり厳しく、また、小さい頃は虐待じみた教育を受けていたこともありよくお腹が痛くなっていた。

成長するにつれ親も私が手がかからなくなり昔より穏やかに接するようになり、私も生意気にも口答えができるようになったのでストレスが少しずつなくなってきたから腹痛の症状が出なくなったのかなと思う。

だが、受験シーズンになり、推薦で高校が決まっていた私は勉強をしていなかった。仲のいい友人は勉強に追われていたが私はのんびり過ごしていた。そんな私に友人は八つ当たりをよくしてきていた。

今思えば自分が行きたいと選んで塾へ行き、自分が行きたいと選んだ高校なのだから黙って勉強しろよとは思ったのだが当時の私はその子八つ当たりを頑張って受け止めていた。

また、入学予定の高校では部活で進学したのだが、今じゃあり得ないくらいの暴力蔓延している部活で、これからそういう環境に身を置くことに対しても強いストレスがあった。いくら覚悟を決めていても無意識に心に負担があったのかもしれない。

いろいろなストレスが少しずつ私を蝕んでいき、一番弱いお腹負担がかかったのだと思う。

卒業式の日は前日から絶食、お守りがわりに整腸剤を持って挑んだ。隣の席の友人には病気のことを話し、式中はずっと小声で話し合っていたおかげでなんとか乗り切ることができた。

高校入学後も、事前に学校側へ事情を話しており、なおかつ校風自由で友人みんなに病気のことを話したり、テストは別室でうけたり、本当に申し訳ないが授業中は寝ることによってお腹から意識を逸らした。(教室にいることもとても辛かったが、皆んなが病気を受け入れてくれているという安心感や、申告なしでトイレへ行ってもいいと学校から許しをもらっていたので、安心感が大きく眠りにつくこともできた)

高校一年生の夏、期末試験の時、初めて教室テストを受けた。

担任から「受けてみないか」と提案があり、無理ならすぐ保健室へ行ってもいいと言ってくれた。

テストが始まった直後、教室は一気に静まり返った。

心臓が痛いくらバクバク鳴っていた。手汗が出た。お腹も痛くなった。

だが、我慢できる。

それどころか、少しずつ、少しずつ腹痛が治まっていく。

気づいたらテストが終わっていた。

その日から私は腹痛で保健室へ行くことは無くなった。

あれ以来、普通の人よりもお腹が痛くなることはやはり多い。映画館で腹痛になり、楽しみにしていたメリーポピン●は1時間しか見れなかった。居酒屋へ行きすぐにトイレから出れなくなることもあった。

けれど、昔より悲観的じゃない。大人になるってこういう時とても便利で楽だなって思う。

昔みたいにビクビクしながら外へ出ることがなくなったのはとても心地いい。もちろん痛くなったら絶望的にはなるが。

あの高1の期末試験体験が私の勇気となっている。あの日、目の前がとてもキラキラして見え、あ、もう大丈夫だと心から安心したことは忘れない。

  • 期末試験の体験で変われたんだね、おめでとう 余計なお世話かもしれないけど、ビオスリーとかの整腸剤は試してみた?

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