2018-03-04

半分合ってるけど半分間違ってると思うブログ記事について

https://medium.com/@junpei9/それほどつらい仕事とは思えないのに公務員が病んでしま理由-30c20561f812

まず「それほどつらい仕事とは思えない」という思い込みが間違っている。公務員職場の忙しさはピンキリで、世間が思い描くような9時から5時でちょっきり帰れる職場ばかりではない。だいたい定時で帰れるような職場は窓口とか市民対応が多いので、たとえ定時で帰れるとしても常連クレーマーなどの相手をせねばならず、ストレスたまる

また、激務で有名な部署がところどころあり、その部署に行くと終電タクシー帰宅は当たり前だ。出先でその手の忙しい部署に行くと、残業代予算がないのでその分はサービス残業になる。そういう部署に限って、タクシー代もない職場が多い。土・日に出勤してこそこそと仕事を片付けるのが常態になっているところもある。そしてそんな生活について弱音など吐こうものなら「税金で食ってるくせに文句言うな」という世間の冷たい目が待っている。

ま、「それほどつらい仕事とは思えない」のところに関するコメントはこの程度にして、最大の問題点は「職員個人差に応じて仕事内容や分担を調整しない」「人間好き嫌いや向き不向きを無視している」というところ。概ね2~3年に一度のペースで人事異動をすることが多いのだが、頭の柔らかい若手ならともかく、ある程度歳をとって新しい仕事環境になじむのが難しくなっている中高年にとってこれがどれだけ面倒なことか。職場の風通しを良くするという意味では人の入れ替えはある程度必要だけど、一部の有能な人を除き、頭の固い中高年に新しいことを覚えさせるのは、教える側も教わる側も恐ろしくストレスフルなことだ。

なぜか特定仕事特定人間に長く続けさせない…というのが役所の人事の特徴だ。将来ある若手に、決まり切ったルーチンワークいつまでもやらせておくのがもったいないというなら分かる。が、先ほども書いたように頭が固くなって過去経験した仕事の延長でないとなかなか上手くこなせない中高年の仕事コロコロ変えることに何のメリットがあるというのだろう?なるべくその人が若いときにやっていた仕事や、過去評価で得意分野ということになっている仕事やらせる方が本人にも周囲にもストレスが少なくて良いと思うのだが。

役所適応して生きている人は、「仕事をえり好みするのはけしからん」と言うけれど、人間には向き不向きがあるという現実無視している。たまたま不向きな仕事をやる羽目になり、「あいつは仕事ができない」という評価が定着してしまうと「他のジャンル仕事やらせれば上手くいくんじゃないか」という方向には行かない。また、「あの人は優秀だ」という評価になると、それなりに出世コースには乗るけれど、激務ポストばかりを回る羽目になり、プライベート犠牲にすることになる。出来が悪いと思われても、よほどの問題行動をしない限りは給料を減らしたりできないし、優秀だと言われても給料が上がる額なんてたかが知れている。残業が多ければそれなりのものはもらえるけれど、そんなのは自分身体時間を切り売りしているようなものだ。仕事より自分趣味時間や家庭を大事にしたい人は、たとえ能力が高くても、それを100%発揮せずに70%出力ぐらいにしておいた方が平和人生が送れるのではないか役所なんて悪平等巣窟から

まぁ役所行政という立場税金を使って仕事をしている以上、皆がやりたがらない仕事にも誰かを配属しなければならないし、職員希望する職場に配属したとしても、その職員に与えられた仕事に相応しい能力があるかどうかは保証の限りでない。でも10年も20年も雇っている職員だったら、何が得意で何が不得意か、人事の方も把握してるんじゃないかと思う。少なくとも希望する仕事に相応しい能力を持っている職員には望み通りの仕事を与えてやれば良いと思うのに、なぜそれができないんだろう?今のままでは激しい環境の変化にも耐えられる職員と、希望でない仕事でもモチベーションを下げずにいられる職員しか成果を上げられないと思う。「人間は、自分のやりたい仕事をやるのが一番」という単純な原理が忘れ去られているのが、役所の人事制度の最大の欠点だと思う。

  • 特定の仕事を特定の人間に長く続けさせない 汚職対策でしょ。

    • 確かに業者との癒着を防ぐために異動が必要な部署もあるけど、「広く浅く」の人が偉くて、狭く深く特定のジャンルに秀でている人を大事にしないというのが私はイヤなんだよな。

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