2024-10-04

「盗んでない!」って言うけど実際AIは絵を盗んでる(※)よって話

あるクリエイターが新しい作品"1079"を発表しました。

これは既存作品"1024"や"1068"にどこか似ていつつも独自創作性を認められ、

他の人が意図して真似をすればすぐに公開の停止や賠償請求できる権利を持ってよいことになりました。

しか感情を持たないAIにはそんなことは関係ありません。

このクリエイター作品ネット無料公開しているのをいいことに、

AIは「クローリング」と呼ばれる非人間的な手法で他の多数の作品ごと"1079"を盗んでしまいました。

たくさんの盗んだ作品を見比べながらAIは考え、

「"45"に23をかけて44を足すと"1079"になる」ということに気づきました。

そこでAIは「なんにでも23をかけて44を足す」というルールを公開することにしました。

公開されたルールを見ても、誰も"1079"が盗まれたことには気づけません。

なぜならAI卑劣にもルール自体からは"1079"を消してしまったためです。

さて、このルールはいろいろな数字自由に入れることができます

誰かが"81"を入力し、23をかけて44を足した結果、"1907"というAI生成物が生まれました。

これは1・0・7・9が含まれているという点で"1079"とよく似ています

一方で"1079"と"1907"は800以上の差があり、そんなに似ていないようにも見えます

この二つが似ているか判断するのは裁判所仕事ですが、今のところこれだけ離れたものが似ているとされたケースはありません。

反反AIが「訴えてみろよ」と言うのはこういうことです。

しかし、意図的にこのルールに"45"を入力すれば、"1079"を再現することができます

法律専門家は「わかっていて入力したなら処罰できる可能性が高い」と言っていますが、最終的には司法判断です。

知らずに偶然"45"を入力した場合は?"1078"や"1080"を出力した場合は?これも司法判断です。

反反AIの「訴えてみろよ」には、このラインを示す判例を作ってみろ、という意図もあります

さらに、AIマナーを知らない上に楽をしようとするため、もし大量に"1079"だけを見せ続けた場合

「何を入力されても0をかけて1079を足せば"1079"ができる」というルールに気づいてしま可能性があります

法律専門家も「このようなルール意図的に作ったり使ったりするのはダメなのでは」と考えていますが、やっぱり最後裁判です。

これには反反AIも「訴えてみろよ」と言うしかありません。

ちなみに国の規則では、

「どうせ機械芸術なんてわからないんだから掛け算と足し算のルールを作るだけならいいよ」ということになっています

これが悪名高い著作権法第30条の4です。

そんなわけで「AIは絵を盗んでいない」は間違いで、

AI学習時に絵を盗んで(複製して)いるが法律で認められており(※)、公開されたモデルには盗んだ(複製した)データは含まれていない」が正しいのです。


(※)法律で認められた複製行為窃盗罪に該当しないため、「盗む」と表現するのは一般には不適切となる可能性が高いです。

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