2023-04-24

海外と比べて日本の防犯対策が遅れている理由が判明

 欧米をはじめ海外では、日本よりもはるか防犯意識が高い国が多い。それは街づくりに表れており、住宅街から公園トイレ歩道橋駐車場に至るまで、「入りにくく、見えやすい」、つまり犯行あきらめさせる構造になっている。

 そう話すのは世界92か国を巡り、『写真でわかる世界の防犯――遺跡デザインまちづくり』(小学館)を出版した、立正大学文学部社会学教授小宮信夫さんだ。

 まず、公園に関していえば、子供向けエリア大人向けエリアを明確に分けているケースが多い。遊具子供向けエリアに集中させ、そこをフェンスで囲んでいる。フェンスは、ディフェンスという言葉から派生したことからもわかるように、守りの基本形だ。

 子供誘拐されるケースのほとんどは、子供がだまされて、自分からついていく。しかし、海外公園なら、犯罪者子供専用のスペースに入るだけで、子供も周囲の大人も警戒するので、だまして連れ出すことは難しい。

 さらに、ベンチを置く場合は、フェンスの外側に、外向きに置く。こうすることで、犯罪者が、遊具そばのベンチに座りながら、親しげに子供に話しかけ、だまして連れ去る手口を防げる。また、遊具を背にしたベンチなら、遠くから子供を物色している犯罪者に、いち早く気づける。

 犯罪が起きやすトイレの防犯対策も徹底している。男性犯罪者女児を個室に連れ込むのを防ぐため、海外では、男性トイレ女性トイレをかなり離すことが多い。

 男女の入り口建物の表側と裏側にあったり、通路を挟んで反対側にあることも珍しくない。

 物理的に近接していても、視覚的に男女の区分が明確であれば紛れ込みにくい。「うっかり入ってしまった」と言い訳できないからだ。日本に多い男女共用のトイレは「犯罪の温床」と海外では認識されているという。

 どうやら海外と比べて、日本の防犯対策は遅れているようだ。安全危険ポイントをしっかり理解したうえで子供たちに伝え、子供の「景色解読力」を高めたい。

女性セブン2017年8月10日

https://www.news-postseven.com/archives/20170801_600039.html?DETAIL

  • 逆に言えばそれだけ欧米で犯罪が多いってことでもあると思うぞ

記事への反応(ブックマークコメント)

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん