2022-12-20

で、はてなーヴィーガンに勝てるの?

このまとめ( https://togetter.com/li/2013016 )のブコメを見てたら、ヴィーガンに対して、「よろしいならば戦争だ」、「カルトの教え」、「ただのアタオカ」、「疑似科学風の新興宗教」とか何とか色々放言があって驚いた。

何に驚いたかというとまとめのツイート論理を全く追えていない点。

このまとめの主となるツイートの内容は「ヴィーガンの主張は規範的なものから他人同調するよう迫るのは当たり前」と言う内容であって、

ヴィーガンの主張が正しいなんてことは全く言っていなくて、ほとんど必然的論理関係規範的な主張を認めるならば、それを他人にも認めるよう求める」を確認しているに過ぎない。

割合多くの人がツイート内の「正義原理」と言う言葉を見て、「ツイート主はヴィーガンが正しいと主張している」と言う解釈をしたようだが、

普通に読めば、もしくは少しでも倫理学を学んでいれば、この「正義原理」の意味は「規範的主張の根拠となる原理的な規範」と言うぐらいの意味であることがわかる。

誤った解釈をしていた人は改めてまとめのツイートを見てみてほしい。明らかにそう書いてある。

読んでもわからなければ、おそらく非常に基礎的な学問トレーニングが足りていないから、適当にいっちょ噛みするのはやめた方がいい。

で、この論理が追えていない時点で、もうほとんどまともに話が通じる相手ではないので、文章を続けても仕方ないのだけれど、

このまとめのツイートが言っているようにヴィーガンの少なくとも一部は規範的な立場で肉食を否定している。

一番代表的なのはおそらく功利主義的な立場に基づくもの

いわゆる「最大多数の最大幸福」、つまり幸福の総量の最大化、そして苦痛の総量の最小化が善であることを前提として、

動物人間苦痛を感じる」、「人間苦痛には配慮して、動物苦痛には配慮しない合理的根拠がない」と言う点から

動物に多大なる苦痛を与える畜産をやめるよう求めるものだ(これは非常にラフなまとめ)。

この主張の根拠等についてはこれ以上詳しく述べないが、動物倫理の本を見れば書いてある。

まり、少なくとも一部のヴィーガンの主張は明確な原理的主張を持っている。だから否定たかたらこ原理否定したらいい。

カルト」、「宗教」と適当レッテル貼りしたり(そもそもこれらの言葉をかなり独自定義で用いているようだが)、

いつでも逃げられる場所から「よろしいならば戦争だ」とか「アタオカ」とか言っても、意味はない(ことはない。ただかなり合理性を捨てていると思うのだが、それでいいのだろうか)。

で、ヴィーガン攻撃的な人たちは結局どんな武器を持っているのか?

ヴィーガンは少し本を読んでみればわかるように、実のところ、非ヴィーガンでも認めざるを得ないほど、単純ながらも強力なロジックを持っている。

それに対して、肉食側は今のところ、相手の主張を理解しないことによって敗北しないという「無敵戦略」や

多数派であることを頼みに相手を異常者扱いする「魔女狩り戦略」で戦っているように見える。

これらはかなり低レベル戦略に見えるが、実際のところどうなのだろう?他にも戦略はあるのだろうか?

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