2022-08-16

人生唯一の心霊体験

五山送り火ニュースを見ると、高校時代の友人を思い出す。

今日誕生日だった彼女は同じクラスで、ラルクが好きでナマモノ創作をするタイプでなければオタクだった私とおよそ接点がなさそうな部類のオタクに優しいギャルだった。

 

数ヶ月して何かの折に誕生日の話になったのか「まあ、1個上なんやけど」と言われ大人っぽいなあと思っていたことに合点がいって「あ!そうなん!?」と返したのは覚えているけど理由を覚えていない。聞かない方がいいのかもと聞いていないのかもしれない。

 

そんな感じで同じクラスオタクグループに混ざって遊んだり、同じバスで一緒に帰ったり。家が近かったので遊びにいったりもしてたな。

私は近所の本屋バイトをしていたのだけど、高3の夏休み彼女もやってきて一緒に棚卸しをしたのを覚えている。一緒のシフトになった記憶がないので2店舗で分けられてたかもしれない。この頃からよく連絡がくるな、と思っていた気がする。

 

夏休みが明けて学校が始まり、元の生活になり、専門学校進学なのをいいことに特に勉強に力を入れることもなくのほほんと過ごし、高校卒業とともに本屋バイトも辞め、デザイン系の専門学校に通うことになる。

 

専門学校に通って数ヶ月、もう何月だったか記憶から消してしまっているのだけど、朝早く彼女携帯電話から着信があり、珍しいと思い電話にでると彼女のお母さんからだった。

病院屋上から飛び降り、亡くなったと告げられた。

大泣きしながら階下に降りて母がびっくりしていたのを覚えている。

 

その後、お通夜場所時間を他の元クラスメイトのオタクたちに連絡をしようとメールを打っていると、再度彼女携帯電話から着信があったので何か伝え忘れがあったのかと電話をとる。

返事はなく、よく聞くとパソコンキーボードを打ち込んでいる音がずっと聞こえている。

昔のパソコンによくあるカチャカチャよく響くやつ。

彼女小説を書くタイプオタクだったので

(ああ、これは他のメンバーは呼ぶなってことだな)と思い

「わかった、やめとくわ」

とだけ言って電話を切った。

 

通夜の会場でこのことを彼女のお母さんに伝え、こちらには着信が2件、彼女携帯には発信が1件なのを確認すると棺の横で、お母さんは泣き崩れてしまった。

どうやら彼女はよく私の話をしていたらしく、連絡先にあったので電話をくれたそうだ。

 

心が弱かった彼女は度々入院していたそうで、私が思っていた以上に彼女の中で私の比重が大きかったことに気付いたのだけど、高校生のひよっこに抱えられるものでもなかっただろうなと今でも思う。

 

亡くなった年月日も、お墓の場所もわからないままだけど、高校生の時に登録した連絡先はそのまま残り、ガラケーに代わりGoogleカレンダー誕生日の通知をしてくれる。

ちょうど20年経った気がする今でも、五山送り火ニュースを見ながら、彼女誕生日彼女のことを思い出しています

 

 

 

 

連絡しようとしていたオタクたちには何年かあとに集まった時、自死の部分は言わずに亡くなったことと、この心霊体験だけ伝えました。

  • その着歴ならべた画像とっておいてずっと壁紙にしてるとかほしかったな

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