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「ご家族と一緒に、来院してください」
そう呼び出されたときには予感はあったのだ。
俺には「家族は母しかいないので、一人で聞きます」としか言えなかった。
看護師はそれでも、優しい声で、兄弟や親戚などはいないのか、と尋ねてきた。
もう、この電話だけで、俺の身に何かが起こっていることはもう、明らかだった。
「余命は、1年だと思ってください」
そう告げる医師の言葉を聞いたとき、頭をよぎったのは母の事だった。
母が、暮らしていけるようにしなければ。
時間が無い。
でも、余命のことなんか、言えるはずも無かった。
それでも、母に施設に入って欲しいと懇願すると、素直に従ってくれた。
仕事は、やめた。退職金が出た。
その金と貯金があれば、母は一年は暮らせる。
そして俺が死ねば、保険金が出る。
それをあてにして、お金はかかるが、よい施設を選んだ。
余命を宣告される前は施設なんて考えられなかったが、これは良かったと思う。
施設に空きが出来たと言う連絡があった。
いよいよ母が施設に行く。二人暮らしも終わる。
新しい部屋、新しい施設。
また会いに来るから、と言い残して立ち去ろうとする時に、母が手を握って言うのだ
母は、俺が結婚するから、自分を施設に入れるのだと思い込んでいた。
「幸せになれ」と。泣きながら言う。
ちがうんだよ、そうじゃないんだよ、ああ、あの人は施設の事を相談してただけで、仕事が忙しくなったからさ。またくるよ。
空っぽの家に帰る。
余命を宣告されて、初めて泣いた。
ぷつりと糸が切れたように動けなくなる。
からだが思うように動かない。
家を片付けなければいけないのに。動けない。
車をぶつけて廃車にする。そこにもし誰かがいたらと怖くなり、車の運転を諦める。
思ったより医療費が嵩む。
このまま長生きしたら、俺が死ぬまで母の施設費が持たないかもしれない。
どうせ死ぬのだ。病院に通院する事をやめる。
医師に「別の病院にするので」と嘘を言った。
それでも母に電話をする。
話がかみ合わないことが増えた。
施設から届く手紙には、母の認知症が進んでいる様子が窺える。
ただ、俺を育ててくれた朗らかさは失っていないようだ。
もう20年も前に死んだ父のことを楽しそうに話している。
こいっそこのまま、何もかも分からなくなってしまえば、悲しませずに済むのかなと思う。
絶え間なく続く疼痛。
眠れない。堪えきれなくなる。ひとりのたうち回る。
何かが襲ってくるような、幻覚を見る。
スマホでアニメを何度もみる。なんどもなんども見る。
ついに、堪えられなくなって、医師に電話をする。
白状すると、何故早く相談してくれ無かったのかと、泣きながら叱られる。
救急車で入院。
ああ、これで腐乱死体にはならないで済むな、とか変な事を安心する。
もはや、処方された痛み止めは聞かないらしい。
それでも痛み止めがあたまをぼんやりさせて、自分が自分では無い気がする。
痛くて痛くて、堪えられなくなる。
暴れたいのに、体が動かない。
医師に、これから強い薬を使えば痛みは取れるが、もう目は覚めないだろうと言われる。
使って欲しい、と懇願する。
頭には、母の事がよぎる。ああ、とんだマザコンだな俺は、一生直らなかった。
それでも、また母の子どもに産まれたいと思う。
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剣の稽古中、兄に頭を殴られた俺は、俺が前世の記憶を思い出した。
俺はたかし……じゃない、アルビ……?
お屋敷に帰ると、そこにいたのは若い頃の母にそっくりな……あれ?
『お母ちゃん?』思わず口をついたのはガイアディア語じゃなくて日本語。
『お、お母ちゃんって、あんた、まさかたかし……?』(CV:沢城みゆき)
俺のマザコンは、死んでも直らなかったのでした(笑)
令和になってもこんなにも昭和クサいオチの駄文が読めるのは増田先生の日記だけ!!
は?😠 どう考えても令和最新版のオチだろうが!!💢😠💢😠 昭和臭くて悪かったな!!!どうせ昭和うまれだよこんちくしょーめ!!💢😠 呼んでくれてありがと
令和なのにこの作品の昭和クサさが解るのは昭和産まれ増田だけ!! ゴメンヤデ♪