AVやIVをオカズとして見る時はかならずミュートにする。たまに気まぐれでつけたりするけど、ほとんど興奮材料にはならずノイズにしか感じないので結局切ってしまう。
ごく稀に女優の喋り声や喘ぎ声がかわいくて「おっ」と思うこともあるけど、それもエッチな興奮とはまた違った趣という感じなので、個人的に発電が捗ることはない。
そもそも、抜く時は自分がいちばんエロいと思う瞬間で一時停止して行うことが多い。要は画像で抜いているようなもので、これのおかげで今まで男優のケツを見ながらフィニッシュするという悲惨な失敗をしたことがない。
無音じゃないと抜けない要因として考えられるのは、昔から夜な夜な家族にバレないよう静かにシコっていた習慣が大きいと思う。
幼い頃は兄妹4人の雑魚寝の中で、大きくなると兄が下段で寝る二段ベットの中で、毎日バレないように細心の注意を払いながらシコシコしていた。
ちなみに雑魚寝時代は精通しておらず、オーガズムだけが得られたのでティッシュの処理を悩む必要もなかった。
もうひとつの要因としては、当時のオカズ探しにPSPのインターネット接続を使用していたということ。
PSPのブラウザでは動画全般が見ることができないので、エロに飢えていた自分は全裸の画像とか官能小説とかをひたすら漁っていた。音のないもので抜くのが常だった。
もう一点挙げるとすれば、自分は女性の甲高いアニメ声や萌え声が好きなのだが、それに対する「好き」というのは極度にプラトニックな、純粋で神聖なものであるべきという考えているので、自分の汚らわしい性欲に触れさせるなんてもってのほかだし、丁重に扱いたい、という信念が心のどこかにあると言えばある。
聴覚的なものに関しては健全な刺激と捉えているのかもしれない。耳舐めや囁きなどのエロ向けASMRを何個か聴いたことがあるけど、心地良さはあっても劣情を煽られることはなかった。
リアルな音像にゾクゾクすることはある。でもそれは性的な刺激というより、バイノーラル特有の「そばにいる」錯覚による安心感がメーターを振り切って耳から脳内へ注ぎ込まれるような感覚であって、体(脳)がびっくりしている、と言ったほうが状態の表現としては適切だと思う。
……というわけで、自分は音を消さないと射精がままならない体なんだけど、この間初めてソープに行っていざ童貞を卒業しようと思ったら嬢の喘ぎ声がうるさくてイケずに終わるという悲劇になったので、これからは音をつけて抜く訓練もしていかなくてはならないと思った次第。
わざとらしいというのか、白々しいというのか、あの喘ぎ声は俺も無理。 嬢のそれも無理な時がある。やはり自然なものじゃないと。