先週、体力テストの結果が帰ってきた。
普段はろくに見もしないが、今年は高校3年生で最後だし……と読んでみることにした。
しかし自分は体育が得意ではない。文化部陰キャ運動音痴の三拍子揃っている。体育の五段階評価で2を当たり前のように取っていた人間だ。見る前から「がんばりましょう」相当の言葉が並んでいるのは目に見えている。でもなんで見ちゃったんだろう。
最初は「長座には自信がある。これだけは運動部の子にも負けない。」そんな気持ちだったはずだった。
『平均並です』(54cm)
嘘……だろ…………?
ショックだった。1番自信のあった種目でこれなんて。もうちょっと色をつけてくれても良かったんじゃないか? いや体力テストだからダメか。
去年までろくに見てなかったから気にしてなかったけどこの成績表はそこそこ長めのコメントを書いてくれていた。調べても機械が書いてるのか人が書いてるのか分かんなかったけど。
体力プロフィールのところに『心肺持久力が低いので、学校まで早足で歩くことから始めてみましょう』とあった。こちとらチャリ通なんじゃとキレかけたが相手はそんなこと知らないししょうがない。3年間雨風の中、雪の日もチャリ通し続けたのに心肺持久力が低い自分を呪いたい。
『○○部に所属していますので、楽しい友達も多そうですね。部活動の雰囲気も良く、学校生活も楽しそうです。』
すみません、ひとり部活です……。2年生のときまではもう1人同級生がいたけど先輩が引退してすぐに抜けてしまった。喋りかけすぎてウザいとか思われてたらどうしよう。LINEもブロックされてたから自分のことが嫌いなんじゃないかと気になってヒヤヒヤする。もう嫌われたくない。
メンタルプロフィールというものもあった。自信ばっかり飛び抜けていた。なんだか自分の悪いところが浮き彫りになったようで嫌だった。
大した実力もないのに花形の役割ばかり希望してオーディションや投票で落とされる。そんな過去の自分を思い出した。
全体的にコメントは丁寧で温かい言葉だった。会社が商品として出しているものだから当たり前なんだけど。
なんだか無条件で肯定してくれるお母さんみたいで涙が出てきた。
たぶんこのコメントを書いてくれた人(?)には自分が運動音痴だけど友達が沢山いて学校が楽しそうなように見えているんだろう。クラスの子はみんな優しいしいじめもないから学校は嫌いじゃないんだけど。