2021-01-30

カルト2世の葛藤II

以前、「カルト2世の葛藤」というタイトルこちらに投稿した者だ。

自分現在二十代で、母親新興宗教の熱心な信者である、いわゆる「新興宗教2世」もしくは「カルト2世」だ。自分は生まれた時から入信しており、現在までずっと、ペーパー会員をしている。

前回の投稿に対して、1件、コメントをいただいた。「自分人生を掌握されるってどんな感じなんだろう」そんな内容だった。

自分は、このコメントをもらうまで、自分人生母親に、そして宗教に掌握されているとは思っていなかった。自分にとって、宗教がある生活は当たり前だった。付随しているお荷物、くらいには思っていたかもしれないけれど、掌握される、そんな感覚は、明確に持ち合わせたことはなかったと思う。

から、このコメントをいただいたとき、ああ、やっぱり自分人生、どこかおかしかったんだ、目を覚ますことができた。自分は今までどんなに頑張って成果を出してきても、それは「助けてくれる教祖様信者の人たちのおかげ」であり、「熱心に取り組んでいる母のおかげ」にすり替わっていた。失敗をすると、「自分の取り組みが足りないせい」にされた。母が熱心に取り組んでいたことも、自分の取り組みが足りなかったことも事実だったから、その通りだと思っていたけれど、その因果関係が、少なくとも自分にとっては間違っている、ということに、大人になってようやく気付くことができた。

少し話は変わるが、ここ数年になって、自分意識的宗教二世について調べるようになってから自分所属している新興宗教より、遥かにヤバい宗教がある、というのを学んだ。もっと苦しんでいる人は沢山いる。自分はこの人たちの苦しみに比べたら、たいしたことないな、と思わされることは結構ある。パンフレットを近所で配らせられたとか、非信者とかかわってはいけないとか、恋愛禁止だとか、そういう、人間関係の構築を円滑に進めづらいような環境に置かれた人もいて、子供時代からそれを苦にしている人もいる。その点、自分宗教はあまりそういうことはなく、普通に信者の人と関わることはできたし、結婚も、別に勝手にしても構わなかった。(ただし、勝手にしてうまくいかなかった場合相談しなかったからだ、と遠回しに非難されるのがオチである。)

あとは、自分所属している宗教は、非信者に対して、布教活動以外で自分信者だということを明かすことは滅多にない。親類や、結婚相手にすら、自分信者であることを明かさない人も多い。自分の親しい友人も、いつか結婚したいと思っている恋人も、誰も、自分新興宗教2世であることを知らない。

このことに関連して、今は、周りに自分宗教2世であることを相談できないのが苦しい。友人らは比較的この手の話に理解のある人たちだとは思っているが、それでも相談するのは厳しい。恋人には、いつかしなければならないと思っているが、今は言えない。ネットコミュニティには、自分よりも苦しんでいる人がたくさんいて、自分の苦悩は我慢できる程度だな、と思わされる。何か面倒ごとを起こすよりは、このままペーパーでもいいんじゃないかとさえ思うのだ。

しかしたら、自分みたいな、ややソフトカルトの2世信者の人もいるのではないか、と思っているのだが、実際はどうなんだろうか? 自分と同じような思いをしている人はいないのだろうか? 

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