しかしながら、鬼滅の刃については原作もTVアニメもノーチェックだった上、仕事で代わりがいないクソみたいな状況と、高齢の家族がいる=映画館でコロナを拾うわけにはいかないことから、個人的にはスルーせざるを得ない事情があり、今の所は完全に他人事。
だから仕方なくというわけではないのだが、ずーっと食わず嫌いしてきた君の名は。を今頃やっと見た。
ちなみに天気の子は「敷居が低い」と判断し映画館でリアルタイムチェックした点で、間違いなくキモオタ側の人間の感想ということで一つ。
いや、本当に驚いた。間違いなく凄い作品。
最初の30分くらいはちょっと見ていて恥ずかしかったけど、それを差っ引いても一見の価値があるだろう。
アニメを見慣れていない人にとっては純粋に驚愕の内容として素直に感動できると思うし、自分みたくアニメを頻繁に見ていた人にとっても、展開・画作りともに「ああなるほど、魅せるねえ」と唸らせ、惹き込ませる内容だったかと。
しかしながら一番驚いたのは、新海誠という作家から、君の名は。みたいな作品が出てくる事で、それ自体が奇跡に感じられた。
しょーもない例えで恐縮だが、麻雀で言ったら四槓子で和了ったみたいな話というか、後にも先にもこの人からこんなマスターピースが生まれることは二度となさそう。
というのも、これは見くびり過ぎかもしれないが、過去の作品から逆算(?)すると、新海誠という作家の感性で君の名は。みたいな作品は、どう考えても生まれようがないからだ。
実際、後年上映された天気の子の方が往年の新海作品っぽいというか、新海誠の原点
(=その昔、某評論家から「ポスト・エヴァンゲリオン症候群」と揶揄されたセカイ系や、ゼロ年代に一部オタクの間で熱狂的に支持された泣きゲーの系譜)
に忠実だったと思う。
それ故に作品の格としての天気の子は、君の名は。から数段落ちると言わざるを得ないのだが。
言い換えれば、セカイ系や泣きゲーの要素からB級以下の部分を削ぎ落としたというか、本当に色んな人から共感を得られそうな部分だけを抽出して組み上げたのが、君の名は。なのだろう。
しかしながら、そんなことを新海誠本人だけの力でなし得たとは到底思えず、なにか別のアクションがあったのでは?と感じている。
それこそジブリの宮崎駿に対する鈴木敏夫みたいな名プロデューサーがいたとか?
まあ、ワクチンが出回るまでは家に引きこもって楽しめることをやるしかない。
君の名は。今頃見た理由でもあるが、その流れで鬼滅の刃についても、原作を電子書籍で全巻読破してみてもいいかな?と思っていたり。
VTuberばっかり見ているのも飽き気味だし、それはそれで肩凝るので。