アイドルや芸能人が炎上し、オタクがお気持ち表明し、それを見た人が「期待しすぎw」「理想を押し付けすぎw」と嘲笑する
という流れをここ数年よく見た。
応援していた対象のスキャンダルを受けてファンがショックを受けるなんて、勝手に理想化してただけのくせに『そんなことする人だと思わなかった』と怒りファンをやめるだなんて、あまりに愚かで勝手すぎる、
そういう意見も一理ある。
でも炎上きっかけでファンをやめることを「勝手に期待していたから」というのは安直すぎるのではないか。
例えば男性アイドルが未成年の女の子と飲酒しお持ち帰りをした、というニュースを見て出る「そんなことをする人だと思わなかった」という気持ち。
もちろん「見損なった」という意味で言う人もいるだろう。そういう人達は揶揄される通りに勝手に自分の理想の人物像をアイドルに押し付け、妄想し、本当はそれに当てはまらないという事実に勝手に裏切られた気持ちになっているかもしれない。
しかし、裏切られたとか憤る気持ちもなく、ただシンプルに、「そんなことをする人だと思わなかった」と思う人もいるはずだ。
私個人の話になるが、私は誰かのファンになる時、その人の表に出ない良くない部分を想像する。
恋人がいるかもしれない、恋人とSNSで匂わせに勤しんでいるかもしれない、ファンレターをオタクキモいと笑いながら読んでいるかもしれない、ヘビースモーカーかもしれない、
毎晩飲み歩いているかもしれない、酔って暴れたことがあるかもしれない、共演者を食い荒らしているかもしれない、違法薬物の経験があるかもしれない。
見えていない部分は「無い」のではなくて、「見えていないから実態はわからないけど、何かある」と思っておく。
想像じゃなくても、良くない部分が見えることもある。遅刻魔で、先輩に敬語が使えなくて、漢字にめっぽう弱い、など。
良くない部分を見ても、想像しても、自分がそれを「許容できるな」と思うくらいその人を魅力的に思えたら、私はその人のファンであると自覚する。
そしたら私は「推しがそんなことをするとは思わなかったな」と思う。
単純に「私の想像の範疇を超えていた」「そのパターンは想像していなかった」というだけの話だ。
「未成年の女の子と派手にお酒を飲んで飲ませてセックスをするなんて絶対しないような、紳士で、倫理観のある人だと思っていた」ということではないのだ。
応援している対象が自分の想像を超えた行動をした、それがわかった後でもファンを続けられるか。
私は推しが未成年とお酒を飲んでセックスしていても合意であるなら「なるほどそんなこともあるのか」と飲み込んでファンを続けられるだろうが、これが暴行しての強制性交なら絶対に応援を続けられない。
見えていなかったものが見えてしまった、見えたものが私の正義と相反した、私は私の正義が許せないものを支持できないから離れる。
そもそもお前の引退式なんかいちいち見たくねえという話なんだが
単刀直入に言うと、自分はオタクだが「界隈」という言葉が大嫌いだ。 しかし、オタクコンテンツに触れていると、この言葉を目にするのは避けて通れないほど頻繁に使用されている。 ...