2020-06-21

墓標

もう、そこには誰もいはしない。

から

もう、そこには君もいやしない。

そこに只、在るのは。

二度と生を刻むことの無い(元社長と首を切られた社員の)骸―。

首と躯とは離れ離れ。

幸福に沈む、傍ら、磔に。

そして、僕といえば、

二度と地を踏むことさえない屍―。

足を踏み入れた蓬莱(起業界隈)の地に、

僕らの(成功したベンチャー楽園を夢見たのに

ああ僕らは

何も知らなかったんだ

何もかもが嘘つきのこんな世界があることも

ああ何を

違えてしまったのか

僕らはきっと仲良く生きていける筈だったのに

―せめて、君が起業すれば…

  そんな思いが、胸を掠めては、  消えた。

こんな恐ろしいところには、

もはや、

一刻たりとてもいられない。

そうしてその足を。

自ら死地に追いやる愚か者―。

もっと安全方法とは。

常に自分の手に握り置くもので。

けして理解のできぬ

世界に触れてなどしてはならない。

なんて悪趣味人形戯曲

誰も人間はいられなかったか

ああ元起業家とベンチャー社員

かくも愚かだったのだ

暗闇の向こう側で投資家ベンチャー煽り連中が嗤っている

ああ(起業界隈を去った)ボクこそ

最後の勝者なのだ

愚か者共の末路をその正義の証として

そして誰もいなくなる前に

  これは心の最奥に刻み込む、墓標。

 疑いもせず 手に取る報い

  好奇心こそ最大の敵よ

収益化がすぐにできないにもかかわらずこれが儲かるんじゃないか好奇心で歩んだゆえに苦しむ)

そう、刻まれるべきだ一人一人

 一人夜歩き 忍び寄る影は

 幼さゆえ気づけずにいたか

(さまざまな人間としてのおぞましさがある。振舞方と周りを見る余裕と金がない人間絶望的に弱いということ、そして商品に係る知識や、起業に係る事象知識をしらない幼さ故に気付かなったか

そう、刻まれるべきだ一人一人

足掻くことさえ 試せぬほどに

  聡さとは愚かさと同義

(余裕はどんどん失われる。試せることも無く最短の経路を選ばざるを得ない、それでもだめかもしれない。先に展望が見えなくても修正は許されない)

そう、刻まれるべきだ一人一人

   恋の苦さと 命の甘さ

   大人の味は油断大敵

そもそも起業なんかやるのは人間としての好奇心や使命感に燃えてる、ということは色恋だとか情で折れるだろうと、足元を見透かして捻じ曲げ、おろうという奴がわいてくる)

そう、刻まれるべきだ一人一人

  一夜限りの 丑の刻参り

  警戒など意味のない世界

(丑の刻参りのような嫉妬うごめく。別に売り上げなんざ上がってないからうらやむものなんてないものなのに。なのに何を勘違いたか嫉妬して、隙を見て邪魔をしようとしてくる。誰が裏で嫉妬しているかすらもわからない。)

そう、刻まれるべきだ一人一人

最期にしては 粗食にすぎたか

   早起きにして六文の得

(ハードワークによる睡眠不足や、ジャンクフードだよりにもなる。ゆえに体調を崩し、メンタルにも悪影響を及ぼす)

そう、刻まれるべきだ一人一人

 正直者が 馬鹿を見るのだ

   臆病者に進む道なし

(臆病者であればうまくいかないが、だからといって正直者であれば弱くて騙してはめこみやすいからと騙そうとし、そして起業家は馬鹿を見る)

そう、刻まれるべきだ一人一人

ああ何を

違えてしまったのか

日本には起業が栄えるはずだったのに

ああせめて

君が起業してくれたなら

最後イノベーションを信じられたかも知れないな

などと馬鹿めが!

世迷いごとに沈め!

正直者が馬鹿を見るそんな世界の理なら

ああ!

(起業をやめた)ボクこそ 最後の勝者なのだ

その真実を噛み締めて今(起業界隈)楽園を後にして

墓標に刻んだ数だけ 胸に込み上げる勝利の余韻に嗤う。

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