https://www.yomiuri.co.jp/national/20180923-OYT1T50010.html
「中国人観光客が偽造の国際運転免許証でレンタカーを運転し、交通事故を起こすケースが相次」でいるという問題。この記事に「ネットで購入した偽造免許を違法と認識しないで使っている中国人ドライバーもいる」とあることについて、はてなーから「そんなわけないだろ」と声が上がっている。
id:qwerton“偽造免許での運転は無免許運転となるが、ネットで購入した偽造免許を違法と認識しないで使っている中国人ドライバーもいるという。”そんな馬鹿じゃないでしょ。「知らなかった」ってシラ切ってるだけでしょ
まあ、普通に考えればそりゃそうなんだけれど…。
しかし国際免許制度って、日本人でもどれだけの人が知っているだろうか。
日本人が国際免許を取得するときは、運転免許センターへ行ってお金を払う必要がある。しかし、何の試験も講習もなく20分ほどで取得できてしまう。こういう話をすると、たいていの人はびっくりする。
おそらく中国人も、「日本に行って車で旅行したい!」→「ネットで検索!」→「某サイトで発給してくれるらしい(こういうお店がけっこうあったらしい)!購入!」とだけ考えてた人もいたんじゃないだろうか。
https://www.zhihu.com/question/21139395/answer/54476270
1つめの回答はなんともはやなのだけど、注目すべきは2つめの回答。さんざん「借りれるよ。こんなに楽しかったよ」と書いておきながら、その上から「情報更新します、某サイトで売ってるフィリピンの免許はニセモノです。日本のテレビ局が報道してました。私が購入したお店もなくなっていました」と書き込んでいる。この人は実際にその免許で日本で車を運転していたようだけど、それが法的に問題があるとは知らなかったのだ。
上で国際免許制度に対する知識不足のことを書いたけれど、フィリピンの免許制度に詳しい人はさらに少ないだろう。
おおっぴらにフィリピンの免許証を売っているサイトがたくさんある中で、「フィリピンでは海外から免許を発給する制度がある」「国際免許も発給してくれる」と思うことはありうるんじゃないかと思う。少なくとも、私はフィリピンのサイトで法律をじっくり読まない限りは否定でいない。もし仮に、自国語のサイトで「フィリピンではそれができます」なんて書いてあったら、英語を読む煩わしさも手伝って、自国語のサイトを信じてしまうかもしれない。
国際免許は、条約に加入している国が発給する、本国免許の英訳(フランス語、そのほか国連公用語が載っているけれど)文書に過ぎない。それを持っているからといって、その国で運転できる技能を保証してくれているとは、(実際に受給したことがある身としては…)とても思えない。
それで割り切っているのかどうか、実は中国人は、ヨーロッパのいくつかの国や、アメリカのいくつかの州などでは中国運転免許と公的な翻訳文があれば、運転ができるようになってきているようだ。(ただ、そう書いてあるいくつかの国のサイトを読んだだけで、本当にそうかは未確認)
中国人が国際免許を手に入れるためには、香港に住んで香港免許に書き換えるとかいう話が書かれている。ちょっと失笑してしまう。しかし中には、韓国に行けば3日半で運転免許を取得できるからそこで国際免許を、という話もあって驚く。(韓国の免許取得の必要日数が短いことは有名だけど、まさかそんな裏技に使えるとは。。。でも今は少し難しくなったんじゃなかったっけ?)