中学の時に運動部員に集団で虐められた俺は、というか俺自身も同じ運動部員で部活中にしつこく虐められたんだが、その日切れて暴れた。
切れていても素手じゃとても敵わないって判断力は残っていて、椅子や掃除用具や文房具を振り回した。
運悪く、部員の一人の片目が傷ついて、医者の最初の見立てでは視力が一生メガネやコンタクトでも補正できないほど低いままになるかもしれない、好きなスポーツを続けるにしても相当のハンデになるだろう、という話になった。
運良く、そいつの視力は健常に戻って、俺は心底ほっとして、心底暴力が怖くなって、自分が暴力を振るわれることも他人に暴力を振るうことも徹底的に避けて生きようと誓って、その通り今まで過ごしてきた。
仁藤 夢乃 - 今日の14時半ごろ、渋谷から山の手線に乗っていたら、私の前を6歳の女の子が通り過ぎた。そのあとすぐ、... | Facebook https://www.facebook.com/100002499840432/posts/1793406944085950/
3人いれば捕まえられると思ってその人たちを選んだのだが、「いやあ、僕たちにもこれから仕事があるんで」と、真顔で断られた。ショックだった。
(……)
一人になると、「なぜ、30代と思われる3人組のサラリーマン風の男性たちは、助けてくれなかったのだろう。目の前で幼い子が怯えているのに、なぜ。なぜ車内にいた他の大人たちは、あの行為を目撃していた男性たちは、誰も助けてくれなかったのだろう」という思いでいっぱいになって、涙がでそうになる。
(……)
この人は
「痴漢と同等の腕力を持つ男がそれも複数いたのだから痴漢一人の制圧などたやすいはずだ、そんな簡単なこともやろうとしない理由は男たちが女子供の性被害の訴えを軽く見ているからだ」
みたいな発想で男たちに不満を感じてるんだろうけど、それは間違いで、男たちが動かなかった理由は暴力への恐れだと断言できる。
たとえこちらが男多数で相手が一人のショボくれたオッサンだったとしても、追い詰めたらどんな反撃をされて一生残る障害を負うハメになるかわからない。
中学生でも大人と変わらない体格だったいじめっ子の目を小学生と間違われる体格だった俺が潰しかけたように。
いや、むしろ逆の恐れの方が強くて、痴漢を取り押さえようとして重度の障害を追わせたり、最悪殺してしまうかもしれない。
暴力をほどほどに使って犯罪者を制圧できるのはそのための訓練を受けた警官だ。
素人にできるのは切れて相手に大怪我をさせるか、切れた相手に大怪我をさせられることだけだ。
ほとんどの男は素人の分をわきまえているから「痴漢を捕まえて! あなたちは男で数も多くて強いのだから簡単にできるでしょ!」と暴力の恐ろしさを半分しか知らない女性に煽られても関わりを避ける。
そこ本筋じゃない