私は基本的にめんどくさいこと、やりたくないことをやらなくて済む人生が幸せだと思って生きてきた。特にフルタイムで働きながら子どもを産み、仕事が終わったらダッシュで保育園にお迎えに行き、家に帰ってからは子どもと夫のために晩ご飯を作るような生活は最低だと思っていた。義務ばかりに縛られて自分のやりたいことをできない人生なんてこの世の地獄だと思っていた。
そんなことを思いながらも、いつまでも実家の子ども部屋にいるのはいかがなものかと思い、実家を出て一人暮らしを始めた10年ぐらい前。最初のうちは頑張って料理したり毎週掃除したりしていたが、だんだんめんどくさくなり、食事はスーパーの惣菜で済ませ、掃除や片付けはほとんどやらず、着るものがないと困るので洗濯だけはやる日々を送るようになった。
が、こういうのってサボっていると確実に能力が落ちていくのね。元々家事の要領は良くなかったし、料理のレパートリーも少なかったし、片付けも苦手だった。が、そういう能力がさらに落ちて時間がかかるようになり、休みの日にお昼ぐらいまでゆっくり寝て洗濯を片付けた頃にはすでに夕方になっていたときの絶望感と言ったら…。確か一人暮らしを始めたころは、掃除までやってから夕方になっていたような気がするんだが…。
で、多少無理してもやらなければいけないことを全部さばく…というのを怠っていると仕事にも影響するようなのだ。整理整頓が苦手なので必要な書類がなかなか出てこないぐらいは序の口で、やらなければいけないことをきちんとリストアップして片付けていくのがダメだ。特にやろうと思った仕事で、ちょっと連絡したり確認したりしないといけない相手がつかまらなかったりするとすぐにやる気をなくし、他の仕事をやっているうちに最初の仕事を忘れ去る。整理整頓が苦手だと、頭の中も片付かないんじゃないかと思う。
その点、働きながら育児をやってきた人は根性が違う。自分の仕事をやりながら、私の仕事ぶりをみて危なっかしいところがあると指摘してくれる。いっぺんにいろいろなことを捌かないとやっていけない修羅場をくぐってきた人はキャパシティが大きいらしい。「苦労は買ってでもしろ」っていうのはこういう意味だったのかね?ある日突然仕事の要領が良くなってびしばし片付けていけるようになるとは思わないけどせめてもう少し慣れたら仕事が早くならないかな…と思う。家で頑張って片付けとかをやると、仕事も効率良くできるようになるんだろうか?
プライベートの要領の良さや家事の片付け方と仕事の出来は比例するような気がする。これはやりたくないことから逃げまくってきた私に対する罰なんだろうか。