「女性専用車両」という名前のステッカーが貼ってあるだけの一般旅客車両ならあるかもしれないけど、本当に男性が乗れない車両など存在していない。
本当に一般の男性が乗車できない車両が存在していたら、それは憲法第14条に違反する。
女性専用でもないのに「女性専用車両」という表示をする鉄道会社の行為は、商品の不当表示を禁ずる景品表示法に違反している可能性が高い。
しかし、未だに女性専用車両という名前だけの一般旅客車両には男性は乗れないと信じているレイシストが多いことは事実だ。
憲法や法律面で反論できないことが分かると、今度は「男性が乗らないのがマナーやモラルだ」という妄言を言い出す。
男性差別的な施策である女性専用車両に協力しなければならない正当性など存在していない。そんなものが存在しているのなら、言ってみてほしい。
ああ、最初に言っておくけど痴漢対策や性犯罪防止というのは理由にならないからね。
本当に痴漢対策であるなら、警察庁も公式見解として認めている、痴漢被害に遭いやすい若い女性だけを女性専用車両に誘導していないのはなぜか。
女性専用車両以外の車両に乗っている女性乗客は痴漢に遭いやすいことは変わりないのだから、痴漢対策になっていないのではないか。
痴漢対策であるならば、男性の痴漢被害者も乗車できるはずであるが、その男性の痴漢被害者すら排除することはどうなのか。
そもそも痴漢の大半は男性であるが、男性の大半は痴漢ではない。では痴漢ではない男性が乗車することは何の問題もないはず。
このように、女性専用車両は痴漢対策にはなっておらず、単なる男性差別的な施策でしかない。
まだある。一部の鉄道事業者では、女性専用車両の時間帯にだけに専用車両内に掲載する広告の枠というものがある。
女性専用車両の時間帯が終わったら、車両基地や駅停車中に通常のものに取り換えるらしい。
こんなものが痴漢対策になっていると言われても、「信用できるか」としか言いようがないよね。
要するに女性専用車両とは、乗客に対してウソをつかなければ成立しえないものなのである。
この女性専用車両の問題は、「男性差別問題」という新たな人権問題とどう向き合うかのいい触媒になるはず。
女性専用車両(という名前の一般旅客車両)に男性が乗車することは迷惑だと言いだす輩がいるが、それこそ男性差別丸出しだし、道徳の授業を小学生から受け直してきた方がいい。