俺は怒っている。骨格診断とかいう厄介ビジネスが、多くの女性からファッションの楽しみと本質を奪っていることに猛烈に怒っている
いま、美容に関心のある女性の中で広がってるのが「骨格診断」とかいう診断ビジネス
かつて、その人に似合う色を診断する「パーソナルカラー診断」が流行って、定着したという経緯があり
とにかく美容業界で診断ビジネスが金の卵みたいになって、個人から企業まで、とにかくウハウハあぶく銭が舞い込んだ
パーソナルカラー診断が定着し、診断ビジネスやばい、他に何か診断ビジネスができるもんはないか?ってことで生まれたのが、この「骨格診断」ビジネス
こっちは似合うファッションを提案するというもので、骨格スタイル協会とかいう謎の団体が提案、そして資格ビジネスをやってるものである
人っつーか日本人を「骨格」から3タイプに分類し、それぞれに似合うファッションのタイプ(フリルが多いもの、直線的なラインのもの、など)を結びつけて提案する
ほとんどがモンゴロイドの日本人の骨格が、そんなに平均的にわかりやすくばらついてんの?という疑問はさておき
どんな服を買ったらいいのかわからない、どうしたら美しく見えるのかわからない、という女性はかなり多く、「なんでもいいから正解をくれるもの」に飛びつきやすいという背景も手伝って、今や大盛況だ
パーソナルカラー診断のように、ある程度の妥当性(PC診断は特に口紅の色選びにおいて妥当性がある)があればいいのだが、この骨格診断、全くもってデタラメなのである
まずこの診断、太ってるとか痩せてるとかいう体型の問題を、「骨格」の話にすりかえる
服選びにおいて、体型の自覚は避けては通れない。かといって、「太ってるあなたにはコレ」なんて言えば傷つくから、骨と筋肉の話にすり替える
あなたの鎖骨が肉に埋まっているのは、(太っているからではなく、)そういう「骨格」だからです……。こんなこと言ってる診断といえば、いかにデタラメかわかるだろうか
んで、そんなあなたは、コーデュロイでできた服は「ダメ」とか言うんですよ。アホかと。ナメるのもいい加減にせいやと。やるならちゃんとやれやと
確かに、体型別に苦手なシルエットは存在してるが、体格が影響する素材なんて特殊なものだよ。なんでコーデュロイが体型に影響されてNGなんだよ……
しかしこの協会はパーソナルカラー診断の(そして血液型などの従来の)4タイプの単純さがヒットした原因と判断したのか
めちゃくちゃな論理で服と体型をタイプ分けし、結びつけている。これがもう本当にダメ
骨格スタイル「ウェーブ」とかいうわけのわからんタイプに分類され、ひたすらひらひら、フリル系の服ばかり買うように勧める。死んで欲しい
華奢な体型には確かにふわっとしたシルエットも似合うが、例えばダークな色のジャケット、シャツ、シガレットジーンズ、ブーツのクールな装いだって似合うに決まってんですよ
それなのに骨格診断とやらは、そういった可能性を「捨てさせる」。ファッションの可能性を奪う
これはもう本当に、はっきり言うけど害悪。害悪オブ害悪。どうか骨格診断なんつーもんに騙されないでくれ。骨格診断とか言ってるやつに近付かないでくれ
服選びのポイントは、ジャストサイズを選ぶこと、体のどこかのライン(素肌という意味ではない)を見せること、縦長のシルエットを意識すること、あとは色のくみあわせに気をつけて
あれ要は 貧弱、グラマー、おばさん の言い換えだよね
私が見た範囲だと「どこにフリルがついてるときれいに見えるか」「ダークなスーツのジャケットのシルエット、スカートのラインはどんなのがきれいに見えるか」みたいな話だと思っ...