うちの父は一人で晩ご飯を食べるのがイヤで仕方ないらしい。母一人を家において自分はどんどん友達とかと飲みに行ったりするのに、母は何だかんだと家にいて父がいようがいまいが何かしら夕食を用意しないといけないというこの理不尽さ。飲みに行っても結局家に帰ってから何かしら食べるんだよね。自分が母の立場だったら、「飲んでくるなら家に帰ってから食べるな!」って文句いうけど。何か食べたかったらコンビニでもスーパーでも行って何かしら自分で調達して来いと。
とはいっても祖母(母の実母)の具合が悪くなって向こうに泊まりこんだりしないといけなくなり、さすがにそうも言ってられなくなったようで、「明日おごってやるから来い」という話になった。なぜか名目は敬老の日。敬老の日だったら父の方が歳くってるんだから私が払わないと意味ないだろう…。父と母は同い年なので、日本人の平均寿命どおりに順番に二人が世を去るのであれば、母の方が後に残るはずだけど、万が一逆転して父が後に残ったらどうしようかと思うと頭が痛い。まだ認知症ではないと思いたいが、もともと整理整頓が苦手で、何かと大事なものを行方不明にして大騒ぎしては母に見つけてもらっている。基本的にものを捨てられないタイプなので、実家はガラクタで埋まっており、そんなに狭い家ではないはずなのに私が泊まるスペースもない。
あと、父はええかっこしいというか誰にも嫌われたくないみたいなところがあり、例えば証券会社のお姉ちゃんから「○○の商品はいかがでしょうか?」と言われると大して儲かるとも思えない商品も買ってしまう。明らかに不要なものを営業されても、何となくノーと言えないところがある。私は逆にそんな父を見て育ったので、何だかんだと勧誘の電話をかけてくる営業マンにはめちゃめちゃ冷たい。たとえ仕事がヒマでも「今忙しいんで」「どこでこの電話番号調べたんですか?」「迷惑なんで二度と電話しないでください」みたいなことを言って、相手がしゃべり続けても切る。向こうのマニュアルでは「とにかく話し続けろ」ってなってるんだろうと思うけどそんなの知ったこっちゃない。
父の若かりしころ、山っ気が強かったこともあり、父はいろんな営業マンの口車に乗せられてさんざん損していた。「六本木に投資用マンションはいかがですか?」とか言われると自分もそれで儲かるような気がして乗っかっちゃうんだよね。いちおう入居者は入ったみたいだけど、ある程度ぼろい物件だったうえに、賃貸人がかなり汚くして暮らしていたようで、わざわざ金利の高いローンを払って買った父は最終的に損したような記憶がある。そこそこの有名企業に勤めていたので、余計なものに手を出さずに、お金の管理をもっと母に任せていればそんなにひどい目には遭わなかったはずだ。
…といいつつ、私の性格はかなり父に似ている。片付けが苦手なところ、やりたくないことはやらずに極力楽して生きていきたいところ、めんどくさがりで、片づけないといけないことをなかなか片づけないところetc.ちなみに個人的には不動産投資には興味があるけど、余計な失敗をしたくないので今のところ手を出さずにいる。でも毎月だまっていても12~3万入ってくるんだったらしばらくはそれがローンで相殺されてしまうにしても魅力的だよなぁ。
ああ、いらだたしいけど私に似ている父。明日は何を食べに行くんだろうか。この調子で、母が祖母の家に泊まるたびに毎回私を呼び出したらたとえおごりでも怒るよ。