レオタードはもともとアクロバット用のものだった。40年代に存在はしていたが、寒いときの重ね着だった。ヒートテックみたいなものか?
60年代の理想の女性像は、女性的で成熟したものから、ほっそりして若々しいものに変化した。きれいな脚が魅力的とされ、スカートが短くなる流れと一致している。
レオタードはこの頃の運動着で、水着のようなものと全身を覆うものがあった。水着タイプは下にタイツを着ることがあった。レオタードと対照的な明るい色のタイツが流行った。
長袖、半袖、袖なしがあり、首まわりは丸いのからタートルネックがあった。
70年代になると、ファッション全体は60年代のサイケデリックな傾向を脱したが、レオタードはまだ人気だった。しかし、微妙な違いがある。70年代になると、60年代の活気のある色と模様がおとなしくなった。人気のあった色はピンク、ベージュ、茶色、暗い緑や青だ。タイツはレオタードの色に合わせることが多い。
驚いたことに、レオタードは70年代には屋外の運動着としても採用された。
ただし、exersuitと言われるもので。ボクサーショーツや紐のついたパンツの下に着られたものだ。外観は40年代の運動着に似ている。
以前ハンガリーのレオタードについて書いたが、ハンガリーの場合は屋外で水着タイプのレオタードを着るものだ。
80年代になると、たとえば袖なしでVネック、レッグウォーマーつきといったデザインが出てくる。
ファッションは70年代のものと近いのだが、アクセサリが増えてくる。たとえば、バンドやレッグウォーマーだ。
この頃はフィットネス熱の時代としても知られる。ジムが出会いの場所にもなりさらにおしゃれになった。写真を見ると、なぜかレオタードの上からブルマーのようなものをはいているのもある。
これで60年代~80年代のレオタードの違いがわかるようになった。
一方で、レオタードの衰退については、この記事には記述がない。
https://thevintagewomanmagazine.com/history-of-exercise-fashion/
その兆しは中央テレビで放送された「新体操」の番組だ(ロシア語から和訳したのでこの訳語が正しいかわからない。オリンピック競技とは別物なので「新式体操」とでも訳すべき?)。
レオタードを身に着けた女性が、エアロビや体操のブームを引き起こした。
保守派の人びとの反感にもかかわらず、「新体操」の起源は音楽やリトミック教育に起源をもつ。20世紀初頭のスイス人作曲家、エミール・ジャック・ダルクローズに始まる。
もともとリズム感を鍛えるために、身体をリズムに合わせて動かすことを発明した。
有酸素運動は60年代に米国のケネス。クーパーにより開発され、女優ジェーン・フォンダにより人々に広められた。元々彼女にとっては体操は趣味であった。
当時のソ連の運動は労働者向けに作られた30年代のものが踏襲されていたので、新しいものが導入された。西側的であるとの批判をかわすため、番組は「新体操」と呼ばれていた。
https://kulturologia.ru/blogs/160519/43125/
同じレオタードが流行った時代でも、タイツをどんな色と合わせるかなどの流行りすたりがあったことは知らなかった。「うる星やつら」とか「キャッツアイ」とか学研の頭脳開発ビデオ「わくわくひらがな」でみたレオタードなども、その時代を反映していたのだろう。
また、時代のよって女性の理想のファッションや体格が変わってきたのも再確認できてよかった。人気のハリウッド女優によって金髪やブルネットの人気が変わってきたのは知っていたし、楊貴妃の頃はぽっちゃり系がモテたとかそんな話を聞いていたが、ここでも実証された。
世界史を学ぶ醍醐味はここにある。自分の好みや思想もその時代の趨勢とは無縁ではないし、価値観なんてあっという間に変わってしまう。好きなファッションをすればいいし、価値観は自分の頭で考えないと大勢に流されっぱなしになってしまう。
そういえば以前書いたが、ソ連のほうがレオタードの導入が早かったらしいことは興味深い。
先ほど述べたが、レオタードの上からショーツ型(パンティー型)の服を着るケースがあるが、なぜだ?
https://www.elle.com.au/health-fitness/workout-clothes-throughout-history-12669
ブルマのショーツ化の流れとも関係しているかもしれないが、証拠を見つけるのは難しいだろう。当時の美意識を(フェティシズムを?)反映していると立証するのはどうすればいいのか。できるのは、同時期のファッションだったという指摘をするだけだ。
最初の項目で引用した記事は他の運動着についても記載しているので、そのうち概略を説明する。全訳すると著作権的にまずい。
ほかにも、へそ出しファッションが許されるようになったのはいつか、ビキニとはどれくらいずれているかについても調査したい。考えてみればビキニの歴史も意外と知らない。
また、レオタード衰退の理由も知りたい。上のへそだしとも関連するが、スポブラタイプの運動着が流行ったのはいつからについても気になる。
ところで、最初のブルマーについての記事を投稿してから3年が経った。速いものだと驚きもするし、自分のオブセッションの変わらなさに呆れもする。
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返信 質問文は原意をくんで変更してある。 記事が面白かったので令和6年能登半島地震にさらに1万円募金した。 そうおっしゃっていただけると大変ありがたい。 これだけでブルマー...
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直近の記事まとめ タイトル ブックマーク数 チェコの民族意識と社会主義とブルマー 16 ドイツ映画と黒ブルマー、日本と海外のブルマーフェチ 44 ポーランドのブル...
親切な方がブルマー増田としてまとめてくださっているが、こちらでもまとめておく。 まとめてくださった方には感謝します。 投稿日 記事名 ブクマ数 2022/2/28 [anond: 202202...
親切な方がブルマー増田としてまとめてくださっているが、こちらでもまとめておく。 まとめてくださった方には感謝します。 投稿日 記事名 ブクマ数 2022/2/28 フランス映...
anond:20240311080622 フィンランドのブルマー 続いてフィンランドについて調査した。 https://www.hs.fi/kaupunki/art-2000002771532.html これは体育の男女別学を訴える記事で、女子はスパッツもいれば...
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