随分前の話だが、その界隈では著名という劇作家が某大学で公開講座みたいなのをやってた
テーマは、大衆も専門家も「ストーリー」との親和性の呪縛から逃れるのは難しい、というもので、古今東西いろんな物語が存在するが、人が好む王道パターンは大体決まっていて、それに合致するかどうかは政治の世界にも当てはまる、というもの
覚えてる範囲では、嫌われる政治家には大体の共通点とパターンがあり、大まかに分けて「ストーリーにおける悪役・悪玉的な個性の持ち主」か「キャラクター自体が破綻している人」のどちらかに分類されるそうな
典型例として前者は小沢一郎、後者は鳩山由紀夫(名前を出した時聴衆も「あーなるほど(笑)」とちょっと苦笑していた)
もっとも、どんなストーリーにも悪役に共感を覚えてる人はいるもので、そういう人達が小沢一郎を今も健気に支持し続けているが、存在自体がストーリーを破綻させるような個性の持ち主である鳩山由紀夫には、大衆は不快感しか覚えないんだとか
・主義主張が脈絡無くいきなり変わる(読み手が納得するようなエピソードや演出があるなら変わっても良いが)
・困難な状況に直面しても挫折も成長もしない(行動に対して結果を用意するというストーリー構成の原則を無視している)
・行為に対する相応のペナルティが発生しない(今も日本有数の大富豪)
この辺が駄目なんだそうな
後半は、映画監督や小説家、劇作家と護憲思想との親和性の高さに関する分析
まずは憲法改正に否定的な思想を持つ上記の職種の有名人を羅列していき(今をときめく某アニメ映画監督の名前もあった)、彼らには世界がどのように見えているのかを分析するというもの
これも大まかにしか覚えてないが、こんな感じらしい
・民族としての日本人、もしくは日本国を主人公と位置づけている
・主人公は弱いまま勝利しなければならない。強くなったら勝つのは当たり前なので駄目(反自衛隊的な思想との親和性)
・武力や暴力によって問題を解決するのは駄目。知恵や人徳といった非暴力的な要素で克服しなければならない(それが物語における作家の腕の見せ所なので)
・主人公は過去の過ちに悩み、けじめをつけなければならない。悩みもなく失敗もしていない主人公には魅力が無い(戦争責任や慰安婦問題との親和性)
他にも色々あったけど、こんな感じだった
で、彼らがアメリカの横暴には敏感で、中国・北朝鮮・韓国等の不条理に鈍感な理由としては、
・アメリカは最初から強者であり、また主人公を過去に打ちのめしている存在。これは物語においては主人公がいつか倒すべき敵であり、悪逆非道な存在でなければならない
・中国・北朝鮮・韓国はかつて日本が自らの過ちにより傷付けた相手であり、そういう相手と和解をしないまま主人公はストーリーを完結させることは出来ない(この劇作家も弟子がそういう粗筋を提出した際は必ず注意するという)
・そんな敵が主人公と手を組んでいる状況(日米同盟など)は、ストーリー的には「主人公を騙して利用しようとしている卑劣な敵」に合致するので、アメリカに批判的になりがち
・そして前項のように主人公は弱い(強大な力を持っていないという意味)ので、打ちのめされた相手はさらに弱くなければならない
・中国、北朝鮮、韓国が日本に敵対的なのは「ストーリー的には」「しっくりくる」ので、言動の理不尽さもあまり気にならない
・そんな「主人公より弱い被害者」が、主人公(日本)や敵(アメリカ)より強大で非道な存在であるのは「ストーリー的には」「しっくりこない」ので、無意識あるいは本能的に思考から排除してしまう傾向がある
というような話を、古典文学から最近の漫画、アニメを引き合いに出しつつ、約4時間かけてやっていたが、あっという間の時間だった
4時間もよくそんなバカの妄想話に付きあえたな。 護憲派の映画監督その他がロクに法学も知らないのに適当なことを吹聴してるのと同様、その劇作家も思いつきをもっともらしく吹聴し...
これ、批判の手法としては下策中の下策で、「それは間違っている」とだけ述べて攻撃しながら「なぜ間違っているのか」を示していない。「あいつらは適当」と言うのであれば、「適...