2024-09-04

「あっ、俺この街にいちゃいけないんだな」と思った瞬間

最近自分の住む街に疎外感を覚える。

首都圏郊外ベッドタウンで生まれ育った俺は、大学卒業するまでは特に自分の住む街に疎外感なんてなかった。

東京になんか出なくたって地元友達と遊ぶのが楽しかたから、そんなやつらのいるこの街が好きだった。

だが、大学卒業したらそんな半径5キロ日常にヒビが入った。

まず、就職地元から離れるやつが出た。

都心までは電車で1時間ほどだが、通勤時間を嫌って一人暮らしするやつ。

勤務地の都合で地方に飛ばされるやつ。

次に結婚地元から離れるやつが出た。

そいつらは職場の近い別の郊外に居を構えた。

まり、みんな地元から出て行ってしまったのだ。

もちろん今でも地元に残っているやつはいる。

だが、俺は地元就職するようなやつらとは関わりが薄く、大卒や院卒になるようなやつと付き合うことが多かった。

そして、そういう連中の多くは仕事の都合で都心地方へ行ってしまった。

大卒以上の人間にとって、郊外は出て行くべき「田舎」だったのだ。

「人」がいなくなって、この街は俺にとって居心地の悪いものになった。

夜になったら閉まる家族向けのチェーン店病院ばかりだし、中高生家族連れと老人しかいないし、東京まで出るのに微妙時間がかかる。

そんな街で独身実家住みでいるのは割とキツイのだが、東京まで遠くはないが近くもない微妙距離感の街では思い切って実家を出ようという動機も生まれにくい。

東京へ頻繁に出ようとさえ思わなければ、生活インフラは整っていてそれなりに便利な街ではあるし、持ち家の実家をそのまま相続することもできる。

首都圏周縁部に位置するこの街は、東京からの光が微かに差し込む、言わば生殺しの街なのだ

から、なんだかんだと文句を垂れつつ、俺はこの街にしばらくは住み続けるだろう。

だが、昔馴染みの人間も、大の男が一人でくつろげる場所も、都市文化もないこのフラットな街を、学生時代記憶けが影のように残るこの街を、俺は愛し続けることができるだろうか。

  • 子育てに適した街なんやったら、増田も恩恵を受けたはずやで 文化がないとか言ってるけど、育ててくれた街として愛着持ってあげてもええんちゃうか。 そういう、すぐにネガティブな...

記事への反応(ブックマークコメント)

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん