2023-06-01

牛は奇跡の生き物で牛飼いはロマンなので、酪農危機をなんとかしたい

専門家ではないので間違ってたら指摘よろしく

一頭の牛が年間に生産する乳量は年々増加の一途を辿り、現在ではおよそ9000kgに達している。

一昔前までは、年間に10000kgを出す牛はスーパーカウと呼ばれ、人間で言えば100mを10秒台で走る超人のような扱いだったが、今日本記録は年間に30000kgを突破している。

平均で年間9000kgと書いた。一度産むと約300日の期間搾るので、1日平均で30kgにもなる。もちろん変動があり、ピーク時には40kg近く出す。凄まじい量ではないか

乳牛は体重が600〜700kgくらいだ。つまり体重の5%が乳として出ていく。乳の原料は血である。血は体重の8%くらいだ。

体を流れる血液毎日総入れ替えされるくらい、飲んだ水と食べた餌が血となり、乳となる。成分だって、ヒトの乳に比べずっとずっと濃い。

もちろん、水を飲む量は出す乳の量よりはるか多い。餌も凄まじい。糞尿もすごい。呼吸も凄けりゃゲップもすごい。牛のゲップが温暖化の原因というのも納得する。彼女らは、生きる化学プラントだ。

牛を正面から見ると、左右対称ではないことがわかるだろう。片側に巨大な発酵タンクを備えているからだ。牛は草食というのは嘘だ。発酵タンク飼育する微生物を食べてる。エビオス錠主食にしてるようなものだといえば、凄まじさがわかるだろう。もう少し言うと、ヒトは不要になった老廃物を尿から捨ててるが、牛は胃袋に捨て微生物の餌にするエコシステムを持ってる。他にも、生理学生化学的に、もう化学プラントしか思えない能力がたくさんあるのだが、専門家に譲る。

さて、前振りはこの辺に、酪農は夢がある。乳価が乳質にもよるがおよそ100円。

一頭が9000kgも出せば年間に90万円売り上げる計算になる。20頭で1800万、50頭で4500万、100頭で9000万、これだけ売上が出せる農業というのはなかなかない。

もちろんこれは売上で、売上は凄まじくても、経費と減価償却を差っ引くとなんも残らないというのが昨今の酪農危機ではあるが、売上高ロマンだ。

大量の水を運び、餌を運び、糞尿を始末して、乳を搾る。1日に何トンもの物理量を動かす、それはロマンだ。

そして、牛飼いは上手い人と下手な人の差が激しいというのもロマンだ。

上手い牛飼いというのは、ある種の異能の持ち主だ。しかしどのへんがというと説明が難しい。

機械より速く搾るとか、そういうわかりやすスキルもあるのだが、何故か受胎率がよく、何故か事故(病傷)が少ない。

コンスタントに「何故か」が続く秘密は、よく気がつくからだ。

何故気がつけるのかを調べると、牛のことをよく覚えているからだ。

考えてもみてほしい。ヒトはしばしば、自分自身のことでも、前に生理が来た日すらしばしば忘れるのだ。よい牛飼いは分娩予定日や前回発情が来た日を、食べた餌の量を、よくよく覚える。よく見てるから発情行動を見逃さないし、どんなに遠くでも斑紋からその行動した個体識別する。もちろん健康異常もすぐ気付く。牛飼いに休日はなく、ほぼ365日、ずっと働く。「この牛の母ちゃん、その母ちゃん」と親子三代の思い出を語る。自分からしたら異能しか思えない。

  • (^^)https://www.irasutoya.com/2018/02/blog-post_56.html?m=1

  • 増田の熱量や雑学知識は面白いが、結局酪農危機をなんとかしたい、って点には何の問題提起も解決案の提案もないんやな? あと、100頭で売上9000万って言ってるけど、あくまで農業で...

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