2020-10-05

ボンドルドはなぜ許されるのか

メイドインアビス~深き魂の黎明~を視聴したのでその敵役であるボンドルドについて書くこととする。

ネタバレを避けるため婉曲に表現すると、ボンドルドが作中で行ったこととは、大勢の子供を騙し、あるいはその優しさにつけこみ、死よりもつらい苦しみへと叩き込んだ、というものだ。ボンドルドほどにおぞましい人間はあらゆる創作物の中でもそうはいないだろう。

にも拘らずこのボンドルドは非常に人気の高い人物であるらしい。声優とのインタビューではカリスマ性が高い、一方的に悪とは言えない等々持ち上げられているし、ネット上でのコメントでもボンドルドを擁護するものが非常に多い。ロリコンボンドルドとを比較してボンドルドを高尚なものとする度し難いコメントもあった。

創作物登場人物にすぎない以上どれほどの下種外道であろうと役割を全うしているなら魅力はあるものだし、悪役人気なんて今更のことだから人気があること自体は分かる。しかボンドルドへの擁護の仕方がどれをとっても気持ちが悪く吐き気がする。

以下はボンドルドへの擁護代表的もの

1 ボ卿は犠牲にした子供たちへの愛があるからセーフ!子供たちの名前ちゃんと憶えていて感謝している!

愛があれば何してもいいの?わんぴーす(作クジラックス)の茂男だって子供名前覚えてたし感謝しているけど?

2 人類未来に貢献しているからセーフ!

犠牲になった子供たちにはその未来永遠に訪れないんだが?弱者犠牲になって已む無しという非常に気持ちの悪い選民思想ですね

3 真っ先に自分自身実験しているからセーフ!

俺も辛い思いしたから君たちも頑張ろうね!ってどこのブラック企業だよ。(そういえば同様に自分自身実験していた木原幻生は特に人気があるようにも見えない)

個人的にはボンドルドに対しては何を思うこともないけど、ボンドルドへの持ち上げ方には不快感しかない。それは擁護している連中が犠牲になった子供たちを軽んじているようにしか思えないからであり、自分だけは安全圏にいてリアリスト気取っている卑怯者のように映るからだ。

かにボンドルドという人物人間論理を超越しているので下種なところを感じさせない。その点がショウ・タッカーとの大きな違いなのだろう。タッカーは理解できるだけに嫌悪感を抱かれるが、ボンドルドはもはや何を言っても無駄な感じがする。8巻に出てくるジェロイモーは嫌われることだろう

ただタッカーと同様凡人で、金田一犯人で一番好きなのが放課後の魔術師である自分からすると、やはりボンドルドはずるいと思わざるを得ない。

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