5年前好きな人ができた。
最初は業務上話す必要がある人だったから、その関係の話しかしていなかったんだけど、ちょっとした雑談のときに話してくれた趣味の音楽の話とか、友達の話とか、すごくすごく大切に、楽しそうに、話してくれて、そんなときにふと見える笑顔とか、自分の仕事をとても評価してくれるとことか、そういうのがぜんぶぜんぶ綺麗に見えてしまって、だめだなーと思いながら気がついたらその人のことずっと考えていて。
仕事のこともあるから、食事とかも誘いづらくて、でも自分のほうが立場が下だから、誘うとしたら自分なんだけど、やっぱりやめたほうがいいなってなって誘わなかった。
少し時間がたって、いっしょに取り組んでたプロジェクトにキリがついて、当初からは考えられないくらいの成果を出すことができて、誘うなら今だろうって思ったし、むこうもいつかお酒飲んでみたいねとか話したし、ここおいしいよー今度行こうねなんて言う話もしてくれてたし。でも、ふたりきりは誘えなかった。別に飲まなくてもランチくらい誘えば、行けば、よかったとは思う。
プロジェクトの成功もあって、転職することになって、東京に来た。離れる前にむこうから連絡先を交換しない?って言われて、ようやく好きな人と個人的な連絡先を交換して、ときどき仕事の話とか音楽の話とか続けていたんだけど、やっぱり好きな気持ちが抑えきれなくて、帰省するときに勇気を出してごはんに誘ってみた。忙しいみたいで、断られてしまった。今度は向こうからライブに誘われたけど、話をすすめようと思ったら、向こうからは具体的な話とかなんにも出なくてまとまらなくて、社交辞令だったんだなってようやく気がつけてかなしかった。また帰る機会が会ったから、もう一度だけと思って、ランチに誘ってみた。やっぱり断られてしまった。今回は特に理由は言われなくて、そのあと結構落ち込んだ。
これだけ断られるとさすがにあーそういうのじゃないんだってやっと気がついて、なんかこの頃は過剰で気持ち悪い距離の詰め方をしてしまって、3回で諦められてよかったけど、迷惑だしダサくて最悪な気持ちになった。
それだけ断られて、連絡取ってるのも気を遣われてたんだって思って、今までは好きだったから、向こうの話には返していたんだけど、返さなくていいタイプの返信が来て、自然な流れで連絡をやめた。やめることができた。もっと話したかったけれど。ちゃんと連絡やめることができた。
それなのに、3ヶ月とか半年とか連絡していなくてもむこうから連絡が届いて、うれしいのか悲しいのかよくわかんないグチャグチャの感情になって、あんまりすぐには返信できなかったりした。それなのに、近況を話すとすごい褒めてくれて、がんばったねって言ってくれて、それを励みに仕事をがんばれた。そうかと思えば、急に3か月返信されなかったりして、めちゃくちゃ感情をかき乱された。
そうやって連絡を続けるうちになんとなくいい感じの距離感が掴めてきて、たまーに連絡取り合う友達くらいにはなれて、もう4年も連絡取り合ってるねなんて話して、携帯を機種変するときにも新しい連絡先くれてうれしかったな。
ようやく、4年もかかって、仕事の話と音楽の話を楽しそうに話しくれるのをたまに聞くっていうそれくらいの、出会ったときの、ささやかな喜びを共有する距離感に、やっと戻ることができた。これでよかったんだってちゃんと思えるまで、こんな時間がかかるなんて思いもしなかったけれども。
どうでもうんこ
この相手は既婚者か婚約者あり(またはそれに近い彼女持ち)で、そちらを裏切る気はないけど、増田とは後輩とか話し相手としては知り合いで居続けたいと思っているから、面会は避...
それぐらいの距離感の好きな人が他にもできるといいね。