2020-07-15

字書き、絵師を羨む

小説なんて誰でも書けるよ」

自分で言って自分で泣きそうになった。

そう、小説なんて何となくルールさえ分かれば簡単に書けるんだ。

だって最初は全く分からずに

キャラA「セリフ

キャラB「セリフ

みたいな台本書きをしていたが、書き続けて今は地元の小さい賞なんかが貰えるくらいにはなった。

だってやり続けていれば何となくコツは掴む。

幸いにも友人や家族には凄いね、才能あるね、なんて言ってもらえた。

けれど、字書きの才能なんて正直いらなかった。

それよりも絵の才能が欲しかった。

語彙なんていらないから、きちんと線がまっすぐ書ける手と空間認識能力が高い目と脳が欲しい。

地元が開催している文学賞マンガ大賞の大賞部門の賞金を比べてみよう。

小説部門の大賞は諭吉さん1人

漫画部分の大賞は諭吉さん30人

どちらも地元ベースで動いている。

ただ、小説部分は地元のみ。

漫画部門専門学校イベント会社が協力していた。

この国では漫画の注目度が高い、というより小説の注目度があまりにも低い。こんな格差が出るのは当然だ。

Twitterを開けば色んな漫画はあるが小説はない。

文章流行っているものといえばラノベだろうか。純文学なんか名前が売れている人達の本じゃない限りそうそう見向きもされない。

そうするともちろん商売としても稼げるわけが無い。

ドラマ映画化等のタイアップでなんとか生活出来るくらいだろうか。

から小説家になりたい、だなんて口が裂けても言えない。

漫画家になりたい、は夢が溢れているのに

小説家になりたい、は現実ばかりが突きつけられる。

二次創作世界でもそうだ。

小説なんか見向きもされない。

閲覧数が違う。評価もっと違う。同人誌の売れ行きなんて天地の差。

文字なんて書けなくていい。

ただインスピレーションについていける画力が欲しい。

絵もたくさん練習はしてきたけれど、自律神経の乱れと安定剤副作用で手が震えて描けない。

調べてないから分からないけれど、空間認識能力も低い。奥行が掴めなくて、めちゃくちゃ遠くにある建物が巨大化してたりする。

絵が描ける人が羨ましい。

対価も評価も受け取りやす世界の人が羨ましい。

そうして妬みながらも、嫉妬しながらも、羨みながらも、私は文字を紡ぐしかないんだ。

  • 地元の小さい賞取っただけで字書きの才能はいらないって言えるのか… 字を紡ぐしかないって書いてるけどなんならその必要もないよ 漫画家になるのは夢に溢れてるって嫉妬しすぎで見...

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