2020-04-11

だれか早くコロナ発症して

私の職場は3密、緊急事態宣言後も変わらない。

椅子に座ったまま腕を伸ばせば隣の人の頬を殴れるぐらい近い。

真正面にも席があって顔を上げただけで前の人と目が合うような環境でいつも働いている。

パーティションのようなものはない。

隣にかかってきた電話相手の声さえ容易に聞き取ることができる。

人と人の距離が近いほど職場内のコミュニケーション活性化されると社長が誇らしげに語るのを聞いたことがあるが、

そんなものは建前で狭いオフィス可能な限り人を詰め込んだほうが経済効率がよいからだろう。

パーソナルスペースがまったく考慮されない鶏舎のような職場は私にはただでさえストレスだった。

そして今回の新型コロナウイルスパンデミック

紙とはんこと固定電話がないと仕事にならない弊社にテレワークという選択肢は初めからなかった。

交代勤務も一応の検討はされたようだが人員に余裕がないということで実施されなかった。

代わりに全員にマスク支給された。

毎日使い捨てにできるほどの在庫はないので消毒して繰り返して使うように指示があった。

自分マスクを用意してもよいが、とにかく全社員マスク着用が徹底された。

これが弊社の新型コロナウイルス対策だ。

私の両隣の人はよく咳き込む。

喫煙者で肺の健康状態よろしくないらしく前から咳をしていて新型コロナウイルスとは無関係かもしれないが、

隣がごほごほとするたびにそれが本当に無害なものか気になって仕方がない。

「熱はないか大丈夫」といわれてもそれをどこまで信用してよいものか。

マスクをしているからか咳をするときも遠慮がなく顔をそむけるそぶりもない。

私は真横だからまだいいが正面に座っているひとはたまったものではないのではないか

もうひとりの隣の席のひとはコーヒー中毒で常にコーヒーを口にしながらでないと仕事ができない。

マスクのつけ外しが面倒なのか、マスクがしばらく外しっぱなしになっていて、

咳き込んでから思い出したようにマスクをつけるようなことをしている。

かれらの咳が無害なものでなければ私はいつかそれに感染してしまうだろう。

ささやか抵抗として私はいつも閉め切られている窓をこっそり開けてみた。

だがすぐに窓は閉められた。窓を開けると寒いという人がいるのだ。

私は換気の大切さを上司に進言してみたが却下された。

窓近くに座っているのは部長だった。

気が狂いそう。

一人でも発症たらこ部署社員は2週間出勤停止になる。

自分部署閉鎖の戦犯になりたくなくてびくびくしている。

だれか早くコロナ発症して。

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