新型肺炎を機に、テレワークや在宅勤務、リモートだのいう言葉がマスコミを中心に世間に広まり出した。
GMOインターネットグループが早い段階で全社員に在宅勤務を命じた事も記憶に新しい。
BCP対応の一環として定期的に在宅勤務の訓練をしていたという事なのでその決断の速さも頷ける。
弊社でも先日から在宅勤務が始まった。
ついこの間まで在宅勤務という働き方は存在しなかった。
しかし幸いなことに社内で使っているシステムがおおよそゼロトラストネットワークで構築されていた事もあり、役員会での決定から程なくして在宅勤務が始まった。
有り難い事に今はある程度裁量を持った仕事を担当させて頂いている。
一緒に働いている上司や先輩は心から尊敬出来る方達ばかりで、普段から頻繁にコミュケーションを取っており相談に乗って頂くことも多い。一言で言えば「いい人達」の集まりだ。
オフィスであれば「今話しかけて良いのか」を空気感や作業状況で把握して、相談するタイミングを選ぶことが出来る。
また、実際に画面やコードを見せながら困っている事について相談する事が容易だ。
しかし在宅では話が変わる。
顔や作業風景が見えないので「今話かけて良いのか」というタイミングを図ることができないのだ。
勿論「今相談しても良いか」の確認をしているし、急ぎでない話であればその旨を伝えるが、先輩は皆優しい。
恐らく自分の作業が忙しくても相談を聞いてくれているし、質問をしたら調べて打ち返してくれる。
オフィスで口頭なら1分で終わるやりとりも、在宅だと10分以上掛かってしまう事もある。
かと言って、分からないまま進めると進捗が遅れ、結果的に別の意味で周りに迷惑を掛ける事になる。
在宅勤務について「システム環境面」は整っていても「仕事の進め方」についてはまだまだ模索している会社もあるのでは無いだろうか。
環境は違うけれど同じような境遇の人の話も聞いたので、同様の悩みは意外とそこら中に隠れているのかもしれない…。
しかし実際に1週間在宅勤務をした結果、正直往復3時間の通勤以上に疲れてしまった。
自分の技術力不足や、コミュニケーション力の無さ、他人の時間を奪ってしまっている事に対する自己嫌悪が辛い。
この数日でだいぶ心にモヤが掛かってしまった。
「じゃあ早く自立して1人で一通り出来る様になれよ」と言われたら本当にその通りだと思う。ぐうの音も出ない。