たぶん官僚も医系技官、要するに医師免許保持者なはずなので、厚労省側だってプライドがある。
医者は軍隊教育を受けてるので、現場判断で裁量が任される一方で、上の決めた方針は絶対。
突然外部から今までの取り組みを全否定されたら、軍隊として成り立たない。
DMATの面々は臨床医師として覚悟と使命感で戦場にやってきたのに、患者をみないで病原体のほうばかりみてる連中に口を出されたらたまったもんじゃないってことなんじゃないかな?
「陽性のうち何人は症状が出てなかった」なんて報道があると、「無症状キャリアが巻き散らすから全員検査!」となるのも頷けるが、検査で陰性だからって本当にキャリアじゃないとは言い切れない。
それよりも、どういう風に感染が広がっているか、指標は発熱でもなんでもいいから時系列で追うことが大事なのに、それが出来てなかった。
もちろん、発熱なんかじゃなく毎日4000人の検査をして、時系列で並べればいいが、ようやく全員の検査が終わったと報道されてることからすると、そんなパワーはなかったわけで。
だが、実際症状が出る前にウイルスを排出する感染症はごまんとある。
1日前から排出されるのか、3日前から排出されるのか、そんなものは程度の問題。感染初期でもウイルスを排出してるからといっても、肺炎でゴホゴホしてる時と同じくらいウイルスを撒き散らしてるかといえば、そんなわけはない。
発熱者がコロナなのかインフルエンザなのか風邪なのか花粉症なのかを見分けるために検査ならわかるが、片っ端から検査をしても目的が検疫なら経過観察と得られるものは同じ。
実際、二次感染がない前提でなければ、ある時点でで検査陰性だからといって、次の日から陽性に転じる可能性があるわけで、船内で感染が拡大してる中では全てが無意味。
医師と看護師たちは患者、個別の症例を見るプロだったが、感染症と病原体を見るプロの目からみたらお粗末な対応だったということだろう。
アフリカ帰りのラッサ熱の患者をたった1人隔離するのと、今回みたいに何千人もの集団の感染制御は、別のノウハウがいるわけで。
そもそもDMATって感染症に投入するもんなの?