周囲に言えないような事ばかりをして28歳になってしまったわたし。
幼い頃から必要も意図もない嘘をつく、手癖が悪く友達や兄弟のオモチャを奪ったり大人の財布からお金を盗んだり万引きを繰り返す子供だった。
狡賢いのか取り繕うことが得意だったのか大事には至らないまま中学生になると陰で喫煙や飲酒、深夜に家を抜け出して徘徊する。一度受験を失敗するも希望の高校に入れたのにも関わらず遊んでばかりで2年留年して自主退学。この頃リストカットを覚えてしまった。
退学して働き始めた職場の既婚上司と不倫関係を5年続けて駆け落ち妊娠。検診にも通わず飛び込み出産で未婚の母になる。
そこから派遣やパートで働くも最長2年で自主退職。ギャンブル依存を経て無職になって1年。
今に至る。
これだけ掻い摘んで書いても誰でもわたしの腐った人間性が伝わる筈です。
胸を張れることなどひとつもない生き方を今に至るまで続けているのだから。
兄弟が多かった事や両親の稼ぎが悪かった事も大きな理由だろうが、兄弟の中で何故わたしが選ばれたのかいつからなのかは当時も今も解らない。
当時は差して気にしていなかったし、数年前に母に訊ねても曖昧な答えが返ってきただけだったから今更追求する気はないけれど。
ともかく祖父母宅で生活に困った事はないしわたしはおばあちゃん子で今でも幸せな記憶の方が多いのだけれど、いつも過ぎるのは祖父母がそばにいるわたしではなく兄を1番に考えていたこと。
どんなにおやつやオモチャを与えてくれても、必ず兄の希望や気持ちが優先された。本当に幼い頃は「お兄ちゃんの方が年上だからな〜」と疑問にも思わなかったけれど、成長するにつれて祖父母を愛する気持ちの裏側には「でもどうせお兄ちゃんが1番なんでしょ?」という思いが貼り付いた。
完全におばあちゃん子だったわたしは「おばあちゃんと離れて眠れるかな」「でも兄弟と遊べるし良いか〜」なんて考えながら実家に戻ると、割とすぐに祖父母宅に戻りたい思いを募らせる事に。
両親や兄弟に冷たく当たられるということはなくとも、その家庭毎にある独自のルールみたいなものに、祖父母宅とはかけ離れた経済状況に、なかなか馴染む事が出来なかった。
母にはよく「ここはばあちゃん家じゃないからね」というようなことを言われた。
思えばこの辺りから上手く人生を回して行けなくなったような気がする。