2019-05-28

何も無かった

小さい頃、割と頭が良かった。賢いね、と言われるのが嬉しくて、知識を吸収した。夢のような将来の夢を掲げた。こんなに賢いんだからなれるんじゃない?と言われ調子に乗った。

親もお受験に熱心だったし、結果的にそれなりの進学校入学した。変わらず将来の夢を掲げて勉強した。

この時、既に何となく気づいていた。私は周りの優秀な子達より、要領が悪い。

けれどそれは、勉強の仕方を知らないだけだと首を振った。首を振って、頑張った。

今更あの夢は諦めるなんて言える空気じゃなかった。それに、なりたくないわけじゃなかった。

現役では無理だった。浪人したら、案外あっさりと目標大学に入れた。

なーんだ、私やっぱり頭良いんだ!そう思った。馬鹿だった。

いざ、入学してみると、周りのレベルはとんでもなく高かった。だからと言って彼らが勉強しかしてない訳では無い。むしろ逆。遊びに恋にサークルに、勉強する時間ある?って感じなのに、

勉強してない、やべーって笑いながら、私が逆立ちしても取れない点数を取って合格していく。

私は沢山落ちた。私、身の丈に合ってない所に来た。今更知っても、遅かった。

勉強出来るわけじゃないんだ、私。ようやく理解した。空っぽになってしまった。何も持ってない。ステータスというか、キャラ付けになるもの。歌も一般人レベル、絵も一般人レベル料理もできない、英語も話せない。何も持ってない。

この頃、同人にハマった。推しカプが出来て、彼らのことについて誰かと話したかった。Twitterをはじめた。けれどただ神絵師の絵をリツイートして最高、と呟いてるだけじゃ友達は増えない。それに私も推しカプを表現たかった。絵は描けないけど、小説なら書けた。だって日本人から

初めて書き上げた小説に、コメントがついた。嬉しかった。この人が読んでくれてるってだけで次も書けると思った。次も書いた。見てくれる人が増えた。Twitter上での友達も増えた。また、見てくれる人が増えた。私が向いてるの、これだったんだ、と思った。思えば中学の頃、小説家になりたかった時期もあった。そっちに進んでおけば良かったかな、なんて。

違う。

私なんか、何も凄くなかった。面白い話が次から次へと湧いて、それを直ぐに言葉にできて、その文章がまた綺麗で。

そういう天才が、数え切れない程いた。

私がいる狭い世界でさえ、そういう凄い一般人が溢れてるんだから、この世の中で私の小説なんて下の下の下じゃん。そう思った。

けれど、そんな凄い人が皆、私よりずっと前から書いてる人なら。それならきっと、目標に出来た。

でも違った。みんな、同じ時期にハマったり、私より遅くハマった人で、それなのに凄い勢いでいいねブクマフォロワーを増やしていく。

私は違う。頑張って考えてこれいいなって思ったネタを何度も練り直して、それをさも今思いつきましたって顔して呟くの、とてもしんどい。凡人なのに、凡人だから、みんなと同じ凄い人のフリするの、しんどいよ。

私、何も持ってないんだなあ。

20にして気づきたくなかった。

これから先、何かを手に入れられるのかな。

お先真っ暗だ。

  • 女の子かな? おじさんも、君くらいの年のころハァ、創作活動で芽が出なくて辛かったな でも君はまだ若い女の子…ハァハァ、だからたぶん、今は自分の目の前のことでいっぱいなんだ...

  • 20歳で何か手に入れた人なんて、ほとんどいないよ そして、手に入れた人でも、こから失う可能性あるからw とりあえず、「私は凡人」とす思うなよ 「私、超天才☆」と思うんだよ で...

  • よう俺 俺も気づいてるけど、それでもいつか芽が出るかもな〜と思うことにしてるよ 自分くらいは自分のこと信じてあげないと

  • 増田さんには増田さんにしかできない表現があるよ。

  • おめでとう! やっと自己の本質に一歩近づけたね! 他人との比較優位性を求める生き方よりも、自分の価値観を素直に直視する生き方へ進もう。

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