プログラマやってるけど、昔話を聞くに、本当に隔世の感があると思わされる。
だって昔のプログラマの仕事って、入念に机上デバッグされたフローチャートを、ただひたすらCOBOLかFortranかアセンブラに翻訳して、コーディングシートに書くだけの仕事だったんでしょ?
フローチャートで書ける程度のロジックなんて全然難しくないので、シートを書き終わった時点で事実上プログラムは完成したに等しいと。
あとはパンチしてもらって、テストは大抵一回動かすだけで全部問題なく通って一丁上がりと。
そりゃ月残業300とか働くのも決して不可能じゃないし、それだってハイになった勢いでガシガシ書けるだろう。
そうやってカネがっぽり稼いで、日々のモヤモヤは酒タバコ麻雀パチンコ風俗でスッキリさせて、そんでまた思いっきり働く。それが男だろ!ってノリだよな。
仕事で懇意になってるパンチャーのお姉ちゃんと裏で仲良くなって、そのまま付き合って…なんてのも普通にアリだろう。
今はもう、あらゆることが複雑になりすぎて、設計だってUMLとER図で対処できるかすら怪しくなっている。
言語だってJavaだけじゃなく、SQLやら、HTMLにCSSにJavaScriptと心得てないと仕事にならない。
そして何より、動かして試して、都度直していかないと分からないことだらけになっている。
プログラマの脳にかかる負荷は昔と比べ物にならない。当然あまりに長時間の労働は事実上不可能。
俺は残業100まで行った所で帯状疱疹が出て、シャワーで腰をさすりながらココらへんが限界と思い知らされた。それが10年前。
勿論今はもっと無理が利かない状況。
でも、残業300可能な時代を、色んな会社で現役として駆け抜け出世した幹部オヤジ達に、今のプログラマが抱えているアレやコレやらは、多分理解できない。
それくらい、時代が変わりすぎたのだろう。見えている世界が違いすぎる。
だから今の若い奴らを根性無しとして完全に見下しているし、本音では「なんだよ急に辞めやがって使えねーなー」とか「アイツ死にやがった、ざまあwww」と思ってる、人でなしの老害ばっかり。
勿論Fortran→C/C++→Javaみたくスキルを身につけてきた人は例外だけど、本当に例外中の例外でめったにいない。
それで「昔のままのノリじゃ、今の開発は絶対に稼げない」ということに思い至らない。