最初そのニュースを見たとき、ふーん、おめでとう、とおもった。
でも時間がたってきて、驚くほどに動揺している。
豊崎さんといえば、何年か前に熱愛スキャンダルが発覚して、そのときはもう熱狂的なファンが多かったものだから、嘆くファンのコメントが気持ち悪すぎるというので語り草になっている、というのは声優ファンの間では有名な話なのである。
あのころとはファンの層もだいぶんかわったのだろうし、ファンの反応は概ね暖かい祝福コメントばかりである。そんななかでも、チラホラと見かける、いわゆるガチ恋勢といわれる人の嘆きのコメントに心がゆさぶられている。また、そういった人に対する他の人の反応にも。時間もお金も、人生の大部分をひとりの声優に注ぎ込んでしまう人たちを馬鹿にする人はおおい。それみたことか、と、叩いて嘲笑する風潮があるように思われる。
嘲笑コメントによくありがちなのが「ファンをやっていたからって結婚できると思っていたのか、そんなわけないだろう、バカじゃないのか」というような、至極まっとうといえばまっとうな指摘の主旨のものがおおい。
自分が声優にガチ恋なのかはよくわからないが、ひとこと言わせてもらえば、そんなことはこちとらわかりきっているのである。
ひとりのひとに猛烈にそそぎこんでいるというのは、けっこう自分とのたたかいである。
自分がいなくなったところで、その声優が困ったり悲しんだりすることなどないと、わかりきっているのだ。
自分の人生と真剣に向き合うのであれば、今すぐオタクなどという不毛なことはやめたほうがいいのだと、本人が一番、痛いほどにわかりきっているのである。
それでも好きで、好きで、仕方ないのだ。
恋と崇拝のはざまのような不思議な感覚のなかで、お金を払えば、時間をかければ、好きな人との接点がもてるという沼にずぶずぶとつかってしまう。
なんだかこうやって書くと、甘えているみたい、現実逃避しているみたいだよな。でも、そうじゃないんだよな。けっして現実逃避で好きなわけじゃないんだよなあ。それだけは自信をもって言える。
あんなに苦しいのに、それでも笑顔が一目みたくて、イベントに通いつめる、みたいな、あんな他者に対する憧憬を今まで知らなかったし、今後も他の人に同じような感情を持つとは思えない。
声優ファンってのは、どこかで、自分の推しが結婚する瞬間にむけて、心を準備しているようなところがある。
だから、わかっちゃいたけどってやつなんだよね。
自分の場合。妙なプライドがあったもので、好きが高じて迷惑なファンになるのがいやだったから、逃げ出した。
しかし、地球の裏側まで逃げ出したが、それでも忘れられず、相も変わらず推しに焦がれているのである。
ここまでしたのに「推しとの良い距離感」をつかめないのだとしたら、あとは本当に死ぬくらいしか思いつかない。まあ、声豚なんぞという害悪はさっさと死ねよとか言われるんだろうな。目に浮かぶ。
俺が言うのも何だけど強い推しを作らないのがコツなんだと思う 声優DDやってると一人結婚しても粛々と離れられるからいいよ ためらわずにどんどん新人声優に唾つけていこう 今ならあ...
えーでちゃんが今日結婚したらどうですか?
大丈夫、致命傷で済む
迷惑のかかる行動に出なければ何も問題ないさ。 そっと思いを内に秘めて時が過ぎるのを待つ奴らもいる。 そういう奴らは表に出てこないから、わからないだけでな。
迷惑かけてなけりゃガチ恋でいいじゃんか。 あとは色々後悔しないよう気をつけて