世間では漫画家だ声優だ絵師だなんだと言うものになろうとすると、一撃必殺しようとする怖い大人がいるらしい。
例のまとめを見て悲しい気持ちになった人もいるだろうから、ちょっと私の話をしてみたいと思う。
私も一応、インターネット上で小さく小さくものを作っている人間だ。文章を書いたり、どうでもいいものを作って公開したりしている。
文章の方は時々反響があったりして嬉しい気持ちになるが、まぁはっきり言って九割五分ぐらいはインターネットのゴミとして漂流する。だいたいそんなもんだ。
しかし、自分を悲観視しているかというと、はっきり言って一切悲観視していない。
ポジティブと言えばそうだが、そう言う以前にスタンスとして、タイトルのようなことを常に考えているからである。
その理由はひたすら単純だ。
創作者は自分の制作した創作物を使って、世間の人間を監禁することができるからだ。
人は創作物に触れている間何もすることができない。その人の自由を奪うことができる。
言われてみれば簡単な話だし、くだらないと思うかもしれない。
だが、創作物で時間を奪うということは、実は誰にでも簡単に行うことができる。あなたが作ったものを公開すればすぐにでもできる。
その時、別にできの良し悪しは関連しない。あなたの創作物が一瞬でも目についた時点であなたは間違いなく他人を拘束している。
検索画面のどこかに表示されただけでも、あなたはその人間の時間を奪っている。
その時点であなたは立派な創作者であり、もっと言えば犯罪者である。
もちろん、それが閲覧されれば最高だし、ついでにそれに評価が貰えればもっと良い。
その人は間違いなく見たり評価したりするために時間を使っているからだ。あなたはその人のことを更に長い時間拘束することに成功した。
評価が悪評だっても一切問題ない。あなたは悪評を書く時間をその人間から奪っているのだ。その時点であなたの創作物は立派に犯罪をしている。
あなたが作ったものに触れた人間を、鎖のない手錠をかけて、重りがない足かせをつけて、檻のない牢屋にぶち込んでやれ。
もう一度いう。創作者は犯罪者である。どんな些細な創作物でも犯罪は犯罪なんだ。
だから、どんなに小さく雑で碌でもないものを作ったとしても、それを公開した時点で犯罪だし、その時点であなたはつくり手側だ。創作者だ。
だからキーを叩け。ペンを持て。描画ソフトを立ち上げ、エディタを開き、工具を取り出し、そして罪を犯せ。世間から時間を奪い続けろ。
こんなスタンスでいろいろつくりはじめて、なんやかんやでもう3年である。
冷静に読み直してみたが、なぜか途中から鳳凰院凶真っぽくなってるし、昔こんなことを書いた自分も結構痛いなぁこれ…ほんとひどくない???
だが、こんなくだらない考え方でも、世間に何かを公開するハードルはかなり下がったので、インターネットに放流しておくことにする。
せっかくなので、個人的には犯罪者が跋扈していると思っている増田に投稿することにした。