2017-02-08

天下りの代わりに何を諦めるか

別に自分既得権益の側にいるわけでもないが、彼らに同情する気持ちがないこともない。

あんブラック労働使い捨てされたらやってられない。

それに正当な形で報いてやれないから、いつまでもあいうグレーなやり方が残るのだろう。

別に官公庁に限った話でもない。

例えば、大学病院医師給与が、仕事がきつい割に安いのは有名な話だ。

大学院生からという理由で、給与が出ないどころか、逆に学費を払っているケースもある。

ただ、彼らの場合官僚と違うのは、外部の病院バイトして生活費を賄っている点だ。

まり自分のとこでまともな給料を払わない代わりに、バイト先に払わせている。

官僚が後払いで、大学病院は別払いというわけだ。

官僚にせよ大学病院にせよ、日本最近まで「今頑張ったらいいことがありますシステム」、

まり若い頃の苦労を買い叩き、競争させ、勝った者に別口で補填するという仕組みで回っていた。

おそらく、それが勝ち残れなかった者の妬みをかわすための手段だったのだろう。

だが、それも無理ということになった日には、苦労の買い叩きもできなくなってしまう。

というより、なってしまった。

終身雇用崩壊したように、後からもらえるはずのものがもらえないケースが出てきた。

補填がされないことだってあるのだと、みんな気づいてしまったのだ。

大学病院も、特に田舎のそれは、深刻な人材不足に苦しんでいる。

この先、人口が減っていって、もう無駄競争をやっている場合ではなくなるかもしれない。

いずれにしても、このシステムではもう回らない時が来ているのだ。

確かに、ほとんど仕事をせずに金だけもらうのは異常だ。

こうして改めて実態が明らかになった以上、また規制に手をつけなければならないだろう。

しかし、本当に天下りをなくしたいのなら、代わりに何かを諦めるしかない。

多少の批判覚悟の上で、現役時代から十分な給与を出すか。

早期退職の慣習を廃して、居場所のないおっさんを定年まで抱えるか。

あるいは、待遇そのままで、それで来る程度の人材結構ということにするか。

どれも選べないなら、このままなあなあで続いていくことになるのだろう。

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