2015-06-20

広瀬すず炎上マーケティングについて

おれの理解している範囲言語化しておきたい。

認識誤りなどの指摘はウェルカム

ネガティブ発言で注目を浴びることで、彼女商品価値が下がるのか?というと下がらない。あがる。

印象は悪くなるだろうし、(彼女業界で生き残っていれば)後々までチクチク指摘されるだろう。

だが、むしろ名前の知れた女優として起用の機会は増えるし、起用する側としても良く知られた女優のほうが宣伝効果が高くて良い。


「そこでの宣伝効果にはネガティブな色がついてしまうのでは?とくにCMでの起用には企業が躊躇するのでは?」


と思う人も多いと思う。だが、そんなこともない。2つのメーカーの同じ機能をもつ商品があったとして、1つのメーカー最近粉飾決済で世間を騒がせていて悪い印象を消費者に持たれている、もう1つのメーカー特にそういったことはなく、通常のまともな商品宣伝を行っている。

消費者はどちらのメーカー商品を手に取るか?といった実験において、印象の悪いメーカー商品が選ばれがちだそうだ。

消費者はその情報の質(良し/悪し)にかかわらず、「より多くの情報を持っている方」を選ぶ傾向があるそうだ。


広瀬すずの話に戻ろう。彼女は今、海街ダイアリーという、評価の高い有名マンガ映像化作品が公開されたばかりで、知名度を大きく上げるまたとないチャンスだ。

ここで今まで彼女を知らなかった層にまでリーチして知名度を上げれば、今後多くの起用機会を得ることになる。

上で説明した「情報が多ければ消費者に選ばれる」という考えは一般企業マーケティング部門でも既知となっており、CM等での起用においても過去ネガティブ発言は思われているほどマイナスにはならない。


「とはいえ、ネガティブ発言によるリスクもあるのでは?」


という話もあるが、リスクをとることで期待できるリターンがある。

改めて説明するまでもなく、炎上マーケティングの素晴らしいところは、そのコストの低さだ。今回の件で広瀬すずワイドショーをはじめとするメディアへの露出時間/露出スペースを、まともな宣伝としてカネを払って押さえていたら、いったいどれだけのコストがかっただろうか。しかも、参加コンテンツ公開前後女優バラエティに出るなんて、普通にやっただけではほとんど印象に残らない。

さらに、商品コンテンツ宣伝と異なり、女優宣伝機会は限られている。ほぼ作品に参加することでしか知名度を上げることができないのに、知名度がなければ作品に起用されることがない。印象の良し悪しが女優商品価値に影響を及ぼさないなら、知名度を上げるために、やれることは何でもやった方が賢い。女優商品価値は印象の良し悪しではなく、知名度なのだ

今回の騒動はそもそも織り込み済みだったと予想される。だれも損をしないどころか、メリットしかない。

広瀬自身においても、海街ダイアリー周辺においても、とんねるずとその番組周辺においても。

こうした手法は人としてどうかとは思うが、ビジネスとしては理に適っていると思う。

記事への反応(ブックマークコメント)

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん