はてなキーワード: 自存自衛とは
憲法がなんのためにある?って問いに、「国家の権力が暴走しないように」っていう高校生の社会の授業みたいな答えで満足できるうちはそう思えるかもしれない。
その答え自体は間違っていないのだが、せっかく大人になったのだからもうちょっと視野を広く持って深く考えた方がおもしろいことが見えてくる。
たとえば、「じゃ、憲法が規制しようとする国家の権力(=power=暴力=軍事力+警察力)はなんのためにある?」っていう問いにはどう答えるのか?自存自衛できることは国家の要件そのものだ。
憲法にはそもそも国家に自ら破綻を強いるようなことを書けるんだっけ?国家の権力が存在することを前提としてそれが暴走しないようにするためのものなのに。
憲法の直接的表現よりも優先される法的束縛力というものは確実にあるのだよ。外交条約もその一つ。
また、たとえば憲法を改正して「黒人は殺せ」とか「ユダヤ人は殺せ」とか書いたとする。その新憲法は法的に正当なものになるのかな?
このあたりまで視野を広げると、憲法を現実生活の中でとらえる一般国民と、空理空論で安保法制違憲論を唱える憲法学者、どちらがより健全な憲法のとらえ方をしているかが逆転してきてしまうのだ。