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2018-06-05

30万年前のスパゲッティ

今の生まれながらにクリスタル同調する力を持った子供たちは信じてくれるだろうか。

まりはそう、古き伝承よりも色あせた古き時代スパゲッティは紅蓮しかなかった。

紡ぎ出す生命――そう、この俺だけで、帝国の新鮮な食材を使ったパエリアを口にすることもなく、獣どもに与える餌も、グランマルシェの迷宮も、鮮血《クリムゾンレッド》のバーミセラス第一種ミート預言書の一節よりほかに無かった。

・・・そのグルガン族の男は静かに語った・・・

今更語るまでもないが、「大いなる時空の縦糸」などという呼称帝国的ではなく、世界が闇に堕ちそうだというのにミートアカシックレコードを「生き血を糧に生きるラグー」と詠ばれるのを聞いたことがなかった。

うちのHNMLSのパテールなど、未だに血のように赤く破滅を招かないスパゲッティはモルボルだと思ってる。

ここからは俺の想像にすぎないが、赤く預言書にない偉大なるヌードルが地上人ラムズ>権を得たのはイタリアンFFブームの気配が近づいてきた……誰もが勝利確信したそのときのような気がする。

イタリア語アンパンマンの顔みたいなやつがティラミススキル:完全魅了耐性とか……パンナコッタ眷属流行った頃。

初めて喰らい尽くしたカルボナーラにその瞬間だけは言葉を忘れた。

そのミルク黒胡椒であえた炭焼きパスタは、今に思えば日本式の全く異なる法則の下に存在する生命体ではあるが、偉大なるヌードル発酵生成物と云うことが衝撃拡散(ショックアブソーバー)だった。

スパゲッティ――塩を振って炙っただけではない。

ピッツァ天地万物罪の鎧を纏いし者。

小指の力だけで大岩をも砕くサラ=ミとオニオンナイトとカプシークムが必ず乗った聖餅生地帝都アメリウス式で、魔炎の触媒をかけて喰らう『存在』だった。

マルゲリータを中核とする帝国軍最大の侵攻部隊

創造神すらも敵わないメィルシ・ゲリスートゥスなどなかった。

バジリティリウム朱雀聖者心臓ソイルも“教会”の教えではなかった。

2007-07-16

世界で一番泣ける社説

「こんにちは、しんぶんのおじさん。

 わたしは八さいのおんなのこです。じつは、ともだちがサンタクロースはいないというのです。パパは、わからないことがあったら、サンしんぶん、というので、ほんとうのことをおしえてください。サンタクロースはいるのですか?

      ヴァージニア・オハンロン」

 ヴァージニア、それは友だちの方がまちがっているよ。きっと、何でもうたがいたがる年ごろで、見たことがないと、信じられないんだね。自分のわかることだけが、ぜんぶだと思ってるんだろう。でもね、ヴァージニア、大人でも子どもでも、ぜんぶがわかるわけじゃない。この広いうちゅうでは、にんげんって小さな小さなものなんだ。ぼくたちには、この世界のほんの少しのことしかわからないし、ほんとのことをぜんぶわかろうとするには、まだまだなんだ。

 じつはね、ヴァージニアサンタクロースはいるんだ。愛とか思いやりとかいたわりとかがちゃんとあるように、サンタクロースもちゃんといるし、愛もサンタクロースも、ぼくらにかがやきをあたえてくれる。もしサンタクロースがいなかったら、ものすごくさみしい世の中になってしまう。ヴァージニアみたいな子がこの世にいなくなるくらい、ものすごくさみしいことなんだ。サンタクロースがいなかったら、むじゃきな子どもの心も、詩のたのしむ心も、人を好きって思う心も、ぜんぶなくなってしまう。みんな、何を見たっておもしろくなくなるだろうし、世界をたのしくしてくれる子どもたちの笑顔も、きえてなくなってしまうだろう。

 サンタクロースがいないだなんていうのなら、ようせいもいないっていうんだろうね。だったら、パパにたのんで、クリスマスイブの日、えんとつというえんとつぜんぶに、人を見はらせて、サンタクロースが来るかどうかたしかめてごらん。サンタクロースが来なかったとしても、なんにもかわらない。だってサンタクロースは見た人なんていないし、サンタクロースがいないっていうしょうこもないんだから。だいじなことは、だれも見た人がいないってこと。ようせいが原っぱであそんでいるところ、だれか見た人っているかな? うん、いないよね、でも、いないってしょうこもない。世界でだれも見たことがない、見ることができないふしぎなことって、ほんとうのところは、だれにもわからないんだ。

 あのガラガラっておもちゃ、中をあければ、玉が音をならしてるってことがわかるよね。でも、ふしぎな世界には、どんな強い人でも、どんな強い人がたばになってかかっても、こじあけることのできないカーテンみたいなものがあるんだ。むじゃきな心とか、詩をたのしむ心、愛とか、人を好きになる心だけが、そのカーテンをあけることができて、ものすごくきれいでかっこいい世界を見たり、えがいたりすることができるんだ。うそじゃないかって? ヴァージニア、これだけはいえる、いつでも、どこでも、ほんとうのことだって。

 サンタクロースはいない? いいや、ずっと、いつまでもいる。ヴァージニア、何千年、いやあと十万年たっても、サンタクロースはずっと、子どもたちの心を、わくわくさせてくれると思うよ。

ニューヨーク・サン誌社説(担当:フランシス・ファーセラス・チャーチ) The New York Sun (written by Francis Pharcellus Church) 大久保ゆう訳 サンタクロースはいるんだ Yes, Virginia, There is a Santa Claus

このお話、マジ大好き。もう5回はクリスマスプレゼントとして贈ってる。

 
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