2024-06-20

anond:20240620182943

うんにゃ、他におかしいと思えるまあまあの根拠がいくつかあるのよ。

というのもイサベル1世というのはカトリック覇権主義の、最終的には軍部使用も辞さないとんでもない鬼婆で、自分は違うけど歴クラなら知らないはずはない有名人な訳。これだけラノベよろしくステレオタイプ化された人物が具体的な名前を伴って登場しているのに、キャラが立っていていて、しかも夫アラゴン王よりもむしろ有名な「女」をスキップしてしまうのは極めて不自然。また、グラナダ制圧の話が書いてあり、実際に動かした軍はカスティリャ軍だったようだが、現場の指揮まで行ったのは当然アラゴン王で「イベリア半島からイスラム勢力駆逐したった」のは具体的には夫王を指しているとしか考えられない。

連合王国としての決定は、無論王室合意必要だったはずなので、王室を「スペイン王」と称しているのだろうか? これはいかにももっともらしい弁明だが、フェルナンドは1516年に死去し、イサベルも退位してしまったので、その後の年次表記でも全く同様に「スペイン王」としているのは、この形式の書き方としてはちょっと不誠実じゃなかろうか。

増田別に元増田糾弾したいわけじゃない。コロンブスへの出資を主導したのはイサベルであるという、ウィキペディア日本語版の「クリストファー・コロンブス」のページにすら書いてあるほどの著名な事実表記に反映できてないにしろ、明白な嘘とまで言えることを書いているわけでもない(自分知識では見つけられないけだけで他にも間違いはあるかもしれないが)。

実際最もありそうなのは、例のPV炎上したので、モチーフになった人物について一夜漬けして、教科書にある目だった文言適当に引いてきた、とうところではないだろうか。でも別段それが悪いことなわけでもない。

ただし、最近なぜかネオナチウィキペディア日本語版ホロコースト否定論を吹聴していることを報じる増田があったのだが、同様にナショナリズムに都合のいい嘘を具体的な記述の中に滑り込ませた匿名記事は、事実結構あったりするのだよね。具体的な見分け方は自分でもはっきりと指摘できないし、元増田はそこまで悪質ではないと思うけど、教科書に書いてある眠くなる事実を、トランピズムのようなハイテンションで書くような増田特に注意する必要があるとは思うんだな。

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