■発達障害を「個性」にした奴らが許せない

俺は今30代で、現在の区分で言うASDだ

今では普通に暮らせているけど小学生の時に不登校になった

よく分からないクリニックに連れて行かれてIQテストを受けさせられた

当時はそれだけが発達障害の基準だった

IQテストの点数を結んだ折れ線グラフは引くほどギザギザしていて「あ、自分は健常者じゃないんだ」って子供ながらに思った

普通の人間の検査結果のグラフは平坦で、山や谷なんて出来ないらしい

検査結果のシートは学校に提出した

先生達の自分を見る目が変わった

俺が小さい頃、高機能アスペルガーは「個性」じゃなくて「障害」だった

俺が障害者だから周りの人間は俺に優しくしてくれた

障害者だからたくさんの人が配慮してくれて、道を踏み外さないですんだ

健常者と同じペースで競争しなくて済んだ

中学高校でいじめにあっても先生達は「障害者」だから味方してくれた

本当なら進級できないような出席状況だったのに成績だけなら悪くないからってどうにか便宜を図ったりしてくれた

今思えば当時の自分はいじめにあって当然のクズだったけど、それが後からちゃんと分かるように社会が人生に余裕を持たせてくれた

長い時間をかけて俺は健常者のフリなら出来るようになった

だけど今、世間では発達障害が「個性」になってしまった

ASDの小さい子供達は昔の俺と同じくらい学校に行くのが苦しいはずなのに、もう誰も俺たちを「障害者」として扱ってくれない

「個性だから頑張ればどうにかなるでしょ」とか言われて、脳の仕組みから絶対に無理なことをやらされて精神を病む

不登校も障害のせいじゃなくて自己責任になって、全部お前が頑張らないせいだって言われるんだろう

どれくらいたくさんの子供が未発達な心を罪悪感に押しつぶされているんだろう、精神が歪むんだろう、道を踏み外して非行や犯罪に走ってしまうんだろう

俺みたいな子どもからIQテストの話をだんだんとあまり聞かなくなった

たぶん、生まれつきのことを調べようとするなんて差別的だってことなんだろう

でも俺達は障害者なんだ

プラモデルを黙々と組み立てたりすることだけ得意で、雑談が苦手で、口を開けば他人を怒らせる

なんで俺のせいで他人が怒るのかも理解出来ない

脳の機能が足りてないんだよ

子どもたちにこんなことを「個性」だって言って押し付けるのは残酷だよ

「障害」って言ってくれた方がずっと優しいよ

俺は障害者だから配慮してもらえたのに、今の子どもは自力でサバイブしないといけない

「発達障害は個性」なんてバカな話をどこの誰が広めたのか分からないけど、

道を踏み外した子どもを見る度に本当にそいつらが許せなくなる

Permalink | 記事への反応(3) | 21:10

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